「鉄道はこれから非常に大きな変革の時代を迎える」。JR東日本 執行役員の横山淳氏は、10月30日に開催された「新世代M2Mコンソーシアム 公開シンポジウム2015」でこう述べた。「M2M/IoT、AI等が変える未来の鉄道に向けて」と題して行われた同氏の講演をレポートする。 人口減少社会に突入した日本——。その影響は今後、各方面に深く及んでいくことが必至だが、鉄道事業ももちろん例外ではない。 「人口減少の時代を迎えるにあたって、メンテナンスをどうするか。非常に難しい時代に入ってきた」と東日本旅客鉄道(JR東日本) 執行役員 総合企画本部 技術企画部長 JR東日本研究開発センター所長の横山淳氏は話す。 線路、列車、トンネル、橋梁など、鉄道事業は膨大な設備で成り立っている。JR東日本の場合、こうした設備の保守にかかっているコストは実に年間約4400億円。同社では長年、営業経費全体の1/3~1/4