第11回 第1次アニメブームに補足したい2つのポイント 藤津亮太 今回から本連載は'80年代編に入る。 '80年代に入ってからの大きなトピックは二つある。一つは'85年の第1次アニメブーム終焉。もう一つは、'80年代後半以降の再放送枠の段階的な減少である。今後は、この二つを念頭に置きながら、番組表を見ていきたいと思う。 とはいえ今回からしばらくは、まだ第1次ブーム終焉以前、アニメブームが'81~'82年の頂点に向かっていく過程を追いたいと思う。 そしてそれに先だって、今回はまず第1次アニメブームについて語るときに「欠けてしまいがちが視点」を補足することから始めたい。 前回までの流れを踏まえ第1次アニメブームの立ち上がり時期のアニメの状況を簡単にまとめておくと次のようになる。 1、アニメブームは'77年の劇場版『宇宙戦艦ヤマト』を発火点として始まった。 2、その直前の'75年からロ
数土直志 【脱テレビ?『ガンダムUC』の驚き】 少し早いが2010年のアニメ界を予測してみて欲しい。2010年の注目の作品は何だろうか?数ある作品の筆頭に、『機動戦士ガンダムUC』が加わることは間違いないだろう。何しろ「ガンダム」は、いまや国民的キャラクターブランドである。その最新作、しかも人気の高い宇宙世紀のシリーズと来れば、アニメ雑誌でなくても取上げたくなる興味あるタイトルだ。 しかし、2010年に『ガンダムUC』が注目されなければいけないのは、作品それ自体だけでない。むしろ、『ガンダムUC』が現在進めるビジネス戦略のほうが、アニメ業界全体にとってより重要でないだろうか。 2007年からアニメ業界が下方トレンドに入ったことは、既にたびたび指摘されている。その理由には作品の過当競争や特にマニア向けの作品の収益を支えてきた映像パッケージ市場の売上げ不振がある。こうした混迷を抜け出すべく、
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