ロンドンの市民の不安 世界を恐怖の渦に陥れている新型コロナウイルスは日本にも牙を剝き、各自治体で新たに確認された感染者の数が連日報道されている。この光景に、私は強烈な既視感を抱いている。 2011年3月11日の東日本大震災後、東京電力福島第一原子力発電所が制御不能となってから、東日本の各地で計測した放射性物質の濃度が日々報道された。公表された数値への疑念が渦巻き、およそ相入れない解釈が飛び交うなか、私たちは何を信じればよいか分からず、不安に苛まれていた。 当時のことは、多くの方の記憶に残っているだろうが、私自身にとって特別だったのは、このとき偶然にもダニエル・デフォーの『ペストの記憶』(1722年。ほかに『ペスト』、『疫病流行記』などの訳題もあるが、本稿では一貫して『ペストの記憶』と呼ぶ)の新訳に着手していたからだ。 この作品は、ロンドン市民がオランダでのペスト流行についてうわさ話をする場
Thank you for registeringPlease refresh the page or navigate to another page on the site to be automatically logged inPlease refresh your browser to be logged in From Homer to the BBC's Bodyguard: How accounts of PTSD have changed over the centuriesThe image of the suffering veteran dominates modern views of the soldier experience, but was this the case in ancient and medieval warfare?
英国で昨年、「心を健康にしておきたい」との理由から小説を書き始めた全盲の女性がいる。その前向きな気持ちで想像力は掻き立てられ、ペンはすらすらと走り、ストーリーは次々に生み出された――はずだったのだが、ある日、息子にその原稿を見せた女性は、思いもよらぬ言葉が返ってきたことに大きなショックを受けた。「何も書かれてないよ」。不運にも女性はインクが切れたペンを使っていたことに気が付かず、話を書き進めていたのだ。同じ文章をもう一度書き出すのは、もはや不可能。復元させる方法に考えを巡らせた女性と息子は、鑑識の力で何とかならないかと思いきって警察に相談することにした。 英紙デイリー・テレグラフや英放送局BBCなどによると、この小説を書いていたのは英南西部の街チャーマスで暮らす59歳の女性、トリッシュ・ビッカーズさん。彼女は糖尿病が原因で7年前に視力を失い、全盲の状態になった。「どこへ行くにもとても制約が
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