2021年7月1日のブックマーク (5件)

  • 「博覧男爵」志川節子氏|著者インタビュー

    これまで江戸の市井の人々を登場人物に、心温まる人情物語を紡いできた著者が、初めて実在の人物をモデルにした小説を上梓した。 彼の名は田中芳男。 「日の博物館の父」と呼ばれ、今も上野に立つ博物館創設に尽力した男の半生を描く。 「以前、ロンドンに住んでいたことがありまして、当時、市内にあるV&A博物館によく通っていたんですね。ロンドン万博に出品された展示物を見ているうちに、江戸時代に海外に来てビックリした日人がいたに違いない、それも博物館に携わった人はいないだろうか……と探したのが、この小説を書くきっかけになりました。で、パリ万博の派遣団の中に田中芳男の名前が出てきたんです」 物語は天保15(1844)年、長野県飯田城下で幕を開ける。 父親が医師の次男として生まれた芳男は、子供の頃から好奇心が旺盛で、特に石や虫、薬草など“自然”に興味を示した。やがて青年へと成長した芳男は攘夷思想の嵐が吹き始

    「博覧男爵」志川節子氏|著者インタビュー
  • 愛と演劇への喜び紡ぐ、劇団四季「恋におちたシェイクスピア」開幕

    作の舞台はエリザベス朝時代のイギリス・ロンドン。ロンドン北部の劇場・カーテン座が大盛況である一方、ヘンズロウがテムズ川対岸に建てたローズ座は資金難に悩まされていた。ヘンズロウはウィル(シェイクスピア)の新作を当てにしていたが、肝心のウィルはスランプの真っ只中。台も完成していない中でヘンズロウがオーディションを強行すると、そこにトマス・ケントを名乗る青年が現れた。シェイクスピアは彼の見事な演技に惚れ込むが、実はその正体は資産家の娘・ヴァイオラで……。 舞台上にはエリザベス朝時代の劇場を思わせるシンプルな木製の装置がそびえ立ち、場面転換ではこれらが人力で動かされ、劇場の舞台裏や資産家の屋敷のバルコニー、教会や宮殿が表される。ストーリーの要所には男性アンサンブル4名が登場し、美しい四重唱で物語を彩った。 日の舞台稽古では、ウィル役を上川一哉、ヴァイオラ役を山紗衣が担当。上川は、悩みながら

    愛と演劇への喜び紡ぐ、劇団四季「恋におちたシェイクスピア」開幕
  • コンヴァージェンス・カルチャー ファンとメディアがつくる参加型文化 | 翻訳 | 新刊紹介 | Vol.42 | REPRE

    複数名による共(編/訳)著の場合、会員の方のお名前にアイコン()を表示しています。人数が多い場合には会員の方のお名前のみ記し、「(ほか)」と示します。ご了承ください。 書の原著は2006年に出版され、英語圏のメディア研究の中でも特に受容研究やファン研究に大きな影響を与えた。その辺りの事情も含む書の概要や著者の来歴などについては「訳者あとがき」の一部(https://shobunsha.info/n/n8762968c48c9)が公開されているのでそちらに譲ることとして、ここではいかに書が表象文化論学会と学術的関心を共有しているかを強調する。 テレビのリアリティー番組やタレント・ショウに始まり、『スターウォーズ』や『ハリー・ポッター』といった映画、さらには米国の大統領選に際してYouTubeに投稿された政治風刺動画などを渉猟する書は、学会のホームページで掲げられている「テレビ映画

    saebou
    saebou 2021/07/01
    表象文化論学会ニューズレターに書籍紹介が出ました。
  • 座談会 ドラマトゥルクのポテンシャルをめぐって──研究者かつドラマトゥルクとして 横山義志×中島那奈子×セバスチャン・ブロイ×宮川麻理子 | 小特集:舞台芸術の研究と現場のインタラクション | Vol.42 | REPRE

    座談会 ドラマトゥルクのポテンシャルをめぐって──研究者かつドラマトゥルクとして 横山義志×中島那奈子×セバスチャン・ブロイ×宮川麻理子 登壇者:横山義志 (SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部、東京芸術祭国際事業ディレクター、学習院大学非常勤講師) 中島那奈子(ダンス研究、ダンスドラマトゥルク) セバスチャン・ブロイ(ベルリン・フンボルト大学 非常勤講師、科学思想史研究) 宮川麻理子(立教大学現代心理学部映像身体学科助教) 聞き手:原瑠璃彦、白井史人、香川檀(表象文化論学会広報委員) ドラマトゥルクをするようになった経緯 原 みなさん今日はお忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。今日はドラマトゥルクについて、それぞれご自身のご研究との関係に主眼を置きながら、あるいは、表象文化論の観点からいろいろと議論してゆければと考えています。まず、最初に皆さんがドラマトゥルクをなさるように

  • インタビュー1 舞台の現場からシェイクスピアを翻訳する 河合祥一郎(東京大学教授) | 小特集:舞台芸術の研究と現場のインタラクション | Vol.42 | REPRE

    舞台現場との関わりのはじまり ──最初に河合先生の舞台現場との関わりのはじまりについてのお話をお伺いしたいのですが、事前に以下のように書き出したものを共有して頂きました。 「まずプロの現場と関わる前について。東京大学(文三10組)に入ってまず入ろうとしたサークルが「東大劇研」でした(ちなみに文三10組の1年先輩がオリターといって新入生歓迎コンパをやってくれて、そこで私は何と文三10組の1年先輩として宮城聰さんの落語を聞きました。あとでク・ナウカの俳優連中に「宮城さんの落語聞いたことないでしょ?」と自慢しました)。当時は新入生用に部活サークル紹介の冊子があって、そのページのどこを捜しても「東大劇研」が見つからない。よく見ると、「夢の遊民社(旧東大劇研)」とあった。「え、名前が変わったんだ?夢の遊民社って何だろう?危なそうだからやめとこう」と考えて、ESSのドラマセクションに入りました。そこに