19人育てた里親「親のない子はこんな残酷なことになるのか」里親から引き離される晩に小2男の子が言ったこと 「生きるのをやめようと思ったけど、この家があるから生きることにした」 あまりにも短かった17年の命 その夏、里子たちとの海外旅行から帰ってきた坂本家のFAXには、溢れんばかりの大量の紙が渦巻いていた。何事かと手繰り寄せたFAXには、信じられないことが書かれていた。 「純平くんがバイク事故で、亡くなりました」 17歳で、帰らぬ人となった純平くん。あまりにも短い人生だった。生前、純平くんが坂本さんに書いた手紙に、こんなことが書かれていたという。 「もう生きるのを、やめようかと思ったけど、この家があるから、生きることに決めたんだ」 純平くんの死は、坂本さんにとって受け入れ難いことだった。 「彼の人生に、生まれてきていいことってあったの? 幸せなことは、あったの? って。親がない子どもっていう