第1節 起業活動と多様な就業形態 前章で注目した既存企業での研究開発を中心とする無形資産の蓄積は、「創造的蓄積」2というイノベーションの一つの形にすぎない。イノベーションには、もう一つの形がある。それが、企業の新陳代謝を通じた「創造的破壊」である。しかしながら、我が国には、その担い手である「起業家」(entrepreneur)が少ないとされる。「起業家」の重要な部分を占める「自営業者」を含め、実際にその数は少ないのか、そうだとすれば何が背景にあるのかを考える。また、併せて、起業予備軍を含む副業の実態について明らかにする。 「創造的蓄積」(creative accumulation)とは、既存の大企業内部における研究開発を通じたイノベーションのパターン。Pavitt(1999)において、「創造的破壊」(creative destruction)との対比で用いられた。 1 低調な起業活動とその
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