1995年の地下鉄サリン事件に関与したとして、殺人罪などに問われたオウム真理教元信徒・高橋克也被告(56)の裁判が16日に始まるのを前に、東京地裁で8日、裁判員の選任手続きがあった。裁判員6人と補充裁判員6人が選ばれた。審理が長期となることから、候補者になったものの辞退する人が相次いだ。 高橋被告は地下鉄サリンなど計5事件で起訴されており、100日近くの審理が見込まれている。このため東京地裁は、裁判員の負担が大きく、辞退者も増えると想定。東京地裁では過去最多となる650人の候補者をくじで選んだが、辞退が相次ぎ、手続きに出席したのは86人だった。出席率は13%で、昨年の全国平均27%(最高裁調べ、10月末)を下回った。 裁判員に選ばれなかった東京都新宿区の会社員、高橋嘉さん(23)は「重大事件を起こした動機を被告に尋ねてみたかった。外れて残念」と語った。一方、1歳半の長女をベビーカーに乗せて