当選から一夜明け、3区の斉藤鉄夫氏は事務所を訪れた支持者に感謝を伝えた=広島市安佐北区で2021年11月1日午前9時37分、山田尚弘撮影 10月31日投開票された衆院選は、広島県では岸田文雄首相(64)ら自民党の前職5人が過去最多得票を得た。2019年参院選を巡る大規模買収事件を発端とする「政治とカネ」問題で厳しい戦いを強いられると予想した自民県連関係者もいたが、岸田首相誕生が潮目を変えた格好で、攻めあぐねた野党の姿も浮き彫りになった。【衆院選取材班】 「総裁選を境に雰囲気が一変した。すさまじい首相効果だった」。10月31日夜、県連関係者は広島市中区八丁堀にある岸田氏の事務所で、テレビに映る開票速報を余裕の表情で見つめた。