《一から分かる長崎新幹線(番外編)》 ■ミニ新幹線の技術、より安定 九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)は、開発中の新型列車フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)を使って新幹線と在来線を結ぶ、日本で過去にないタイプの新幹線だ。2018年春開業を目指すが、肝心のFGTの開発は難航する。7年後の実用化は果たせるのか。鉄道事情に精通する鉄道アナリスト・川島令三さんに聞いた。(市川雄輝) Q 開発中のFGTは、在来線のカーブ通過速度が、目標とする現在の特急かもめに10〜40キロ及ばないそうです。 A FGTは軌間(両輪の間隔)を変えるため、台車の構造が複雑で重くなる。特に、重い車軸がバネの下にあるため、衝撃が吸収されず、線路に直接伝わりやすい。まずは軽量化が必要だ。車体を傾けてカーブの速度を上げる「機械式振り子方式」の導入も必要だろう。 Q 国土交通省の技術評価委員会は、在来線区間