2019年は音声合成の分野にとって、間違いなく飛躍の1年だったといえる。AIが自然な発話や豊かな表情を手に入れ、活躍の場を大きく広げたのが2019年の注目すべき変化ではないだろうか。気付かぬ間にAIの話し声を聞いていることもあるかもしれない。 これまでは一部の人しか耳にすることがなかった歌声の合成についても、ヤマハとNHKが共同開発した「AI美空ひばり」の登場で、多くの人に衝撃とともに伝わったのではないだろうか。AIが芸術的な表現を身に付け、多くの人が好感を持てる音声になってきたのだ。 そのために、今までは研究者や技術者しか知ることのなかった音声合成技術が一般の人々も耳にするまでに広がり、さまざまな議論を巻き起こしたといえる。 そんな19年の注目すべき音声合成ニュースについて振り返りながら、20年の動向を予想してみよう。 AIがプロの歌手になる時代の幕開け 歌声合成といえば、まず思い浮かべ
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