この項では、「師団」を中心として日本陸軍の部隊編制の概略と、部隊にはどのようなものがあったのか、また軍隊では欠かせない階級を見ていきます。 戦時と平時で異なる編制 戦時には「総軍」「方面軍」「軍」などが設置されましたが、平時から常備されていた部隊編制の最大の単位として、「師団」(しだん)がありました。 1915年頃の第8師団司令部(青森県弘前市)(出典:青森県編『青森写真帖』/撮影:1915年) 部隊編制は時代と共に変わっていったので、本項では主に日中戦争~太平洋戦争の頃の部隊編制について言及します。 師団とは 「師団」(しだん)は、平時では最大の戦略単位です。どんな戦況にも対応できるよう、様々な種類の部隊がその中に含まれています。 師団は師団長(中将)によって指揮されます。どの師団にもまったく同じ種類の部隊があったというわけではありませんが、どの師団も同じような編制になっていたのが歩兵部
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