新型コロナウイルス感染症への対応で厚生労働省は2日、感染者の多い地域では原則、入院対象者を重症患者や特に重症化リスクの高い人に絞り込み、入院しない人を原則自宅療養とすることを可能とする方針を公表した。東京都を中心に感染者数が急増し、医療現場が逼迫(ひっぱく)しているためで、宿泊療養も事情がある場合などに限定する。 【世界の5つの変異株】感染力、ワクチンの有効性は これまで「原則」だった入院や宿泊療養が自宅療養に変更され、事実上の方針転換になる。重症化リスクの高い高齢の感染者の減少や、デルタ株の広がりに伴う感染者増を背景に、病床逼迫を避ける狙いがある。ホテルなどでの宿泊療養も「家庭内感染の恐れや事情がある場合に活用」と対象者を絞り込むことになる。 ただ、入院となる「重症化リスク」の基準などは明示されず、自治体など現場の裁量に委ねられ、線引きでの混乱も予想される。政府関係者は「このままではベッ