ISSN 1346-9029 研究レポート No.390 May 2012 ソーシャルメディアに表明される声の偏り 上席主任研究員 長島 直樹 ソーシャルメディアに表明される声の偏り 上席主任研究員 長島 直樹 nagashima2@jp.fujitsu.com < 要 旨 > 企業によるソーシャルメディアの活用が盛んになっている。広告宣伝、リスク検知、イ ンフルエンサーの特定、CRM の確立などに対する意識が高い一方、自社商品の評価や改善 点を知る、あるいはもう少し一般的に消費者の生活観・価値観を理解することによって新 商品開発の企画に活かすといった点に関する理解はあまり進んでいない。 本研究はソーシャルメディアの声を通じて消費者を理解する上で、どのような留意点が 必要かを探ったものである。表明された感想や意見は必ずしも本音が反映されたものでは なく、一定方向にバイアスがかかることが判明