裏金問題の画を描いたのは、あいつに違いない——疑惑発覚当初から、そう噂されてきた高橋氏。国際スポーツの世界に精通し、強力なパイプを持っているキーマンが、沈黙を破り初めて口を開く。 渡した相手が怪しすぎる 東京五輪を巡る招致委員会の裏金疑惑の捜査に、フランス検察当局が本気になっている。 国内最大の通信社・AFP記者のアンドレ・バンビーノ氏が言う。 「元々、今回の疑惑はフランス検察が国際陸連(IAAF)の大規模汚職を捜査する過程で明らかになりました。東京五輪開催が決まった'13年当時、国際オリンピック委員会(IOC)委員でIAAF会長だったラミン・ディアク氏の息子が、日本と熾烈な招致争いを繰り広げたトルコの関係者に、 『トルコはカネを払わなかったため、LD(ラミン・ディアク)の支持を失った。日本はきちんと支払ったのに』 と語っていたことがわかったのです」 これを受け、フランス検察は捜査本部を設