性急すぎたM&Aが原因 創業者の吉村一哉社長は06年9月4日の業績説明会で、「創業以来の志である家庭消費5大市場(自動車、娯楽、住宅、教育、外食)に関連する事業会社のM&A(企業の合併・買収)を性急しすぎた」と赤字転落の理由を語った。この2年間で買収した企業は34社に上り、連結社員も100人強から約1100人に増加した。半面、人材育成などが遅れ、マネジメント面で各事業会社や部門の業績管理を徹底できず、計画が未達成に終わってしまったという。 それを少しでも補うために、IT技術を駆使して顧客にマーケティング戦略の企画・構築・運営支援を展開してきた、いわば事業会社のIT部門であるDMES部門(デジタル・マーケティング・エンジニアリング・サービス。06年6月に子会社から本体吸収)が傘下の事業会社に対して、コストを無視してITを活用したマーケティング支援などを強化したため、同部門の収益を悪化させてし