ムダなプログラミングコードを生成し、使われない機能を山のように実装したシステム。これは果たして顧客のためと言えるのだろうか。 前回のブログでは、SIerが抱える構造的危機とは何かを書いた。今回は、これにどう対処すべきかを考えてみた。 生産年齢人口の減少に伴う労働力不足は、これまでのSIerの収益構造が破堤することを示唆している。この事態に対処するためには、「顧客価値の拡大」、「品質と生産性の向上の両立」、「収穫逓増へのシフト」という3つの要件を満たす戦略を立て、施策を実施していく必要があるだろう。 一般に、ウォーターフォール型の開発では、早期に仕様を確定し、それに従ってコードを書き上げていく。しかし、このやり方は、使わないコードを大量に作ってしまうムダを生み出す危険性が高い。 Standish Groupが調査したレポートを見ると、「常に、またはしばしば使われる」コードは、全体の20%、そ
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