宮崎県の東国原英夫知事は27日、記者会見を開き、同県で猛威を振るった家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)の終息を宣言した。感染は4カ月余りで11市町に広がり、殺処分された牛や豚は約28万9千頭にのぼった。県は経済的損失を5年間で計2350億円と試算しており、今後は畜産業を始め、被害からの復興が課題となる。 今回の感染は、4月20日に都農町にある牛の農場で1例目が確認されて以降、7月4日の宮崎市まで計292例が発生した。被害が集中した県東部の川南、都農、高鍋、新富、木城の5町では、すべての牛や豚が殺処分された。 殺処分終了後は、感染地の農場に残った糞尿(ふんにょう)の処理問題が浮上。ウイルスが残っている可能性があるため、国と県は堆肥(たいひ)化による発酵熱で処理する方法を取った。基準とした60度に達しない農家が続出し、低い温度で時間をかけて処理することも認め、糞尿処理を終えたことを受けて宣