中国の習近平国家主席は2013年3月の就任以来、実に精力的な「周辺外交」を展開してきている。 就任直後、彼が国家元首として最初に訪問したのは、中国にとって最大の周辺近隣国であるロシアだった。同年9月、彼はこのロシアに近い中央アジアのトルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスの4カ国を公式訪問した。10月には、東南アジアのインドネシア、マレーシアを訪問した。 そして2014年7月には韓国を訪問し、同年8月にはもう一つの近隣国のモンゴルを訪問した。9月にはタジキスタンで開かれた上海協力機構(SCO)加盟国元首理事会第14回会議に出席した後、タジク、モルディブ、スリランカ、インドの4カ国を歴訪した。中国の政治・軍事・経済の全般を司る立場の習主席が、多忙の中11日間という時間をこの歴訪に費やしたことからも、「周辺外交」をいかに重要視しているかが窺えよう。 「親・誠・恵・容」という外交