東京都は7日、足立区の生後6カ月の男児が乳児ボツリヌス症で死亡したと発表した。 離乳食として与えられた蜂蜜が原因とみられ、都によると発症データのある1986年以降、国内で同症による死亡事例は初めて。 男児は2月16日からせきや鼻水などを発症。その後、けいれんや呼吸不全を起こして救急搬送された。乳児ボツリヌス症と診断され、3月30日に死亡した。 男児は1月中旬からの約1カ月間で1日平均2回、離乳食として蜂蜜を混ぜたジュースを飲んでいた。摂取量は1日10グラム程度と推定されるという。 乳児ボツリヌス症は、1歳未満の乳児が口からボツリヌス菌を摂取して感染する。腸内で毒素が発生し、便秘や筋力の低下などの症状が出るが、死亡するのはまれ。都は1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう注意喚起している。