今日も、牛丼屋では「大盛」を注文した客の発音を、「はい、並盛ですね」と笑顔で聞き間違える店員が居る。 これは、「並盛」と「大盛」という言葉があまりにも似ていることに起因する。 語の半分以上も一致しているのだ。どうして間違わないことがあろうか。いや無い。 ここで、この現象に立ち向かった先人に目を向けたい。 それは船乗りである。 船舵を左ないし右に振ることを「取舵」「面舵」などという。 2つの語は半分以上一致しており、まさに現在議論している喫緊の課題と同様の状況である。 彼らは、この重大な問題にどう立ち向かったのか? それが、イントネーションを変えるという手法である。 具体的には、「取舵」の方を「とぉ〜りかじ」と、語の先端にイントネーションを置き、 「面舵」の方を「おもぉ〜かじ」と、語の真ん中にイントネーションを置いて発音したのである。 イントネーションを変えるだなんて、誰でも思いつきそうな手