生食用での提供が7月から禁止された牛のレバー(肝臓)について、厚生労働省は研究班を設置し、放射線照射による殺菌効果を確認する研究に乗り出すことを決めた。照射は、海外では香辛料や肉、果物などさまざまな食品で認められているが、日本で許可されているのは発芽防止目的のジャガイモだけ。レバーへの照射が解禁されれば、他の食品での利用が広がる可能性もあり、注目が集まっている。(平沢裕子)実用化がカギ レバーへの照射の研究は国立医薬品食品衛生研究所(東京都世田谷区)などが実施。照射によって、レバー内部のO(オー)157(腸管出血性大腸菌)などを死滅させることができるかを確認するとともに、レバーの変質の程度を調べる。研究のための補助金は1千万円。 主任研究員を務める同研究所食品衛生管理部の五十君(いぎみ)静信室長は「照射の研究は海外で既にさまざまな食品で行われているが、レバーについてのデータはない。今回の研