ルサンチマン(ressentiment)とは、「弱者による強者に対する怨恨」とするのが一般的です。怨恨の他に憤り、憎悪・非難、単純に僻みという風に説明されたりします。キェルケゴール発端ですが、ニーチェも「道徳の系譜」以降さんざん使う言葉です。ニーチェの場合は、さんざん使うというより、彼としては考えの一種の主軸になっています。 ただしルサンチマンを怨恨や憎悪などの「感情」と解してしまうと誤った方向に行きかねません。「怨恨感情をルサンチマンと呼ぶ」という辞書的な解釈をすると、単に感情にラベリングをしただけになってしまいます。 すでに哲学は手放しており、哲学カテゴリも昨年9月より更新していませんでした。特に「誰かがいった『あの用語』」の説明はしても仕方ない、と思いながらも、雑誌やテレビなどのマス媒体で、「要約しすぎて本質から外れすぎている説明」がたくさん出るため、一応書いてみようかなぁ、と思った