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ブックマーク / btomotomo.hatenablog.com (83)

  • 書き下ろし小説「1パーセントの深い哀しみ」 note で公開 - Blue あなたとわたしの本

    note.mu note小説を販売します。 定価は200円です。 物語は、上昇するエレベーターのなかで一人で暮らすことにする、17歳の女の子の話です。「引きこもり 幻想小説」といったところでしょうか。 作品冒頭の「安息の地」という散文詩を、この記事の最後に掲載します。 その17歳の女の子が書いたものです。 いきなりそんな〝ネタバレ〟していいのか? と思われるかもしれませんが── いいんです。すぐにわかることですし、それによって面白さが減じるタイプの話でもないですし。 note のリンクにご訪問いただけましたら、「安息の地」の後につづく「らしき世界」という散文詩、そしてそのあとの編も── かなり長く── 無料でお読みいただけます。 かなり特殊な作品(後半、ややショッキングなシーンもあります)ですし、カクヨムで発表した3つの小説を読んでいただいた方に今作も気に入っていただけるか、不安はあ

    書き下ろし小説「1パーセントの深い哀しみ」 note で公開 - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/04/21
    スバラシイ (o^-’)b !
  • 芽が出たとか出ないじゃなくてさ、情熱が あるかないかで決めようぜ - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 184 なんでもそうだけどさ、 続けることがいちばん むずかしいんだよなぁ。 繊細で、 感受性が豊かで、 そして 〝そのこと〟に関しても 才能のある人ほど、 続けることが むずかしい、ってところもあるんだよ。 なんていうか── 打ちのめされちゃうんだよなぁ。 〝結果〟が出る前に── 。 結果が出るまでは、 〝時間〟がかかるのが普通だからさ。 だから、 情熱のあるうちは やり続ける、って 決めちゃうんだよ。 決めちまうの。 単純に決めちゃうんだ。 情熱のあるうちは やり続ける、って。 その方が〝楽〟になるから。 気持ちが〝揺れない〟っていうかさ。 僕は、 「芽が出た、芽が出ない」って言い方が 好きじゃないんだ。 なんだよ「芽が出た、芽が出ない」って? わかりづらいんだよ。 その手のことを判断基準にすると。 「芽が出た、芽が出ない」じゃなく、 「情熱が あるか、な

    芽が出たとか出ないじゃなくてさ、情熱が あるかないかで決めようぜ - Blue あなたとわたしの本
  • ファーストフード店の「動かないテーブル」がキライだ。 - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 16 ファーストフード店、そんなに行くわけじゃないですけど、たまには行くんです。 僕は── ご存知だとは思いますけど── すみっこの席が好きじゃないですか? (知らんがな) すみっこが空いてたら パッ、と座っちゃうんですよ。それはそれは すばしこいです。 数日前も、初めて入った店で、いいポジションが取れたんです。 「いいポジションが取れたぜ」とほくそ笑んで、テーブルを少し手前に引こうと両手で握ったんです。と、── しっかり固定されてる。 「うそぉ〜」、声が出ちゃって、それも思った以上に大きな声が出て── 周りの人がいっせいにこっちを見たんですけどね。 「うそぉ〜」って思いますよね? 壁ぎわのベンチの方が動かないのはわかりますよ。人がいっぱい並んで座るわけですから。そんなもんが動いたらそれは危ないですよ。しっかり固定しておいてください。 でもテーブル、テーブル がですよ、

    ファーストフード店の「動かないテーブル」がキライだ。 - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/03/31
    (^O^☆♪❗️
  • 「いま この瞬間」に幸せを感じるために「いま この瞬間」に幸せを感じるということについて - Blue あなたとわたしの本

    もうひとつの Blue 3 〝いま〟という瞬間にしか、人は存在することができない。 〝過去や未来〟といったものは言葉の上だけの概念なのだ。 人は、いま、いま、いま、という以外のどこにも存在することができない。この事実を前提として、幸せについて考えてみたいと思う。あなたとわたしが幸せを感じられる文章にしたいと思う。 そう、幸せとは〝感じる〟ものなのだ。 「幸せになる」という言い方が一般的だとは思うが、この「幸せになる」という言葉自体、幸せを蜃気楼のように遠ざけてしまう危険性があると僕は思っている。 〝幸せを感じる〟には時間の要素が含まれていないが、 〝幸せになる〟には時間の要素が含まれているからだ。 〝幸せになる〟ために、勉強する、努力する、練習する、といった具合だ。 〝いつか 幸せになる〟ために、努力をしているわけだ。 それのどこが悪いのか? と人は言うかもしれない。 〝いつか幸せになるた

    「いま この瞬間」に幸せを感じるために「いま この瞬間」に幸せを感じるということについて - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/03/23
    素晴らしいですd(^_^o)
  • 気持ちが沈んだときの対処法 - Blue あなたとわたしの本

    もうひとつの Blue 1 気持ちが沈むときというのは誰にでもある。 できることならば明るく前向きに生きていきたいと僕は思う。あなたもそうではないだろうか。 気持ちが沈んだとき、上向ける方法について考えてみた。 悩んでいるときというのは悩みそのものに焦点を当てている。 人はつらいことと楽しいことを同時に考えることは出来ない。悩んでいるときというのは悩みごとだけを執拗に考えつづけている。そうすることがまるで義務であるかのように。 あなたの人生で何か問題が起こったのであれば、解決策を考え、行動に移すべきだ。だが思考の焦点を変えれば、重苦しい気持ちからすぐに戻ってこられることも頭のすみに置いておかなければならない。それを忘れてしまうと悩んだままの重苦しい気分がつづいてしまうのだ。 同時にふたつのことを思考できないのであれば、焦点を当てるものに意識的になればいい。思考に振り回されるのではなく、こち

    気持ちが沈んだときの対処法 - Blue あなたとわたしの本
  • 問題が起きるたびに強くなれる、ささやかだけれど強力な「つぶやき」 - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 183 問題が起きましたか? じゃあ、こうつぶやいてみようか。 「どうせ解決するに決まってる」って。 このつぶやき、 すっごく強力。 すっごく大事。 それから質問しよう。 「どうやったら解決できる?」 すると、 頭にいくつか 解決策が浮かぶでしょう? それを試してみよう。 うまくいっても、 うまくいかなくても、 全部 やってみよう。 大量の行動をとろう。 すぐに解決しなくてもいいから。 大量の行動をとろう。 そしたら 行動するたびに 学習が進む。 徐々に、徐々に、 改善されていく。 アレと、アレと、 アレが、 頭のなかで つながってく。 そして── 「あっ、そうか!」 っていう 瞬間がくる。 それで、 解決。 解決しちゃうの。 そう、 ここまでは、 誰もが経験してること。 ここで、 もう一回、 つぶやいてほしいんです。 これも大事。 これが大事。 こう、つぶや

    問題が起きるたびに強くなれる、ささやかだけれど強力な「つぶやき」 - Blue あなたとわたしの本
  • みんなで音楽を奏でよう - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 182 出口が見えないと人は言う 閉じ込められ しゃがみ込んでいると 暗がりのなかに ふり返ると ともる 自分らしくあれた 夕映えの時 みんなで 音楽を奏でよう そう みんなで 音楽が流れれば こころも変わる そう こころも 暗闇に ひかりが射すよ やわらかな色みもあらわれる ほんとは笑いたい 無邪気に 認め合って はげまし合いたいよ 開けはなったままで 未来ばかり もとめ 自分らしさ捨てた 悲しみの日々 みんなで 音楽を奏でよう そう みんなで 音楽が弾ければ 子どもに戻るね そう 子どもに 偽りが はがれていくよ そのままの自分になれるんだ 歌おう 立ち上がって 踊ろう 勇気 出して あなたもわたしもなくなるよ 彼も彼女も あかるい 音楽を奏でよう そう  陽気な 胸躍るメロディ 悲しみ溶かすよ そう 溶かすよ 幻の輪郭 消えて 美しいひとつになれるんだ

    みんなで音楽を奏でよう - Blue あなたとわたしの本
  • 「何度 言っても直らない あの人」に対するストレスが激減する思考法 - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 15 「どうしてあの人はあんなことをするんでしょう?」 「何度 言っても改めてくれないんでしょう?」 そんなことを話し、ため息をつかれてる方に、最近 つづけて会ったんですよ。 だから今回は、こんな「エッセイ Blue」を書いてみました。 さきに答えを言っちゃいますね。 どうして〝あの人〟がそんなことをするかって言ったらね、 ── あなたじゃないから。 これが答えなんです。 あなたは〝そんなこと〟をしませんよね。でもその人はあなたじゃないから〝そんなこと〟をするんですよ。たぶん ずっとするでしょうね。ちょっとやそっとじゃ直りゃしません。 だからあなたが、「どうしてあの人は── 」って、悩み続けるのは不毛なんです。ほんっとに、エネルギーの無駄使いですよ。 人間の脳っていうのは質問したらその答えを出そうとするじゃないですか? 真面目に働きますよね、ガーッ、って。「ナゼカ ナゼ

    「何度 言っても直らない あの人」に対するストレスが激減する思考法 - Blue あなたとわたしの本
  • 〝愛〟なら〝愛〟らしく〝愛〟を── - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 180 たとえば、 苦しみの渦中で のたうちまわっている人に、 他者に やさしくしましょう。 〝愛〟を表現してください、って言っても ── 無理なんだよね。 それどころじゃないんだよ。 自分がつらくてつらくてしょうがないんだから。 僕たちにも そんなときってあったじゃない? でもなんとか トンネルを抜けだし、 流した涙で、 きれいになれたんだよ。 思いやりがなくもない人間に、 少しは なれたんだなって、 いまは、わかる。 だから、 僕たちは、 自分自身の 心を 磨きつづけ、 つつしんで、 かつ大胆に、 〝愛〟を 表現しようよ。 きっと、 誰にでも、 時、ってものがあるんだろうなぁ。 僕たちの 質っていうのは、 〝愛〟だと思うよ。 お決まり、の帰結だけど。 お決まりだけど── 当だからしょうがないんだよなぁ。 だから、 〝愛〟を、 素直に あらわそう。 〝愛

    〝愛〟なら〝愛〟らしく〝愛〟を── - Blue あなたとわたしの本
  • あなたは何があれば、幸せを感じますか? - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 179 ◯ たっぷりとした 時間を、 自分自身と 二人きりで 過ごすこと。 ◯ 文学、 音楽映画、 絵画、 演劇、 ダンス── つまりは、 芸術全般。 そして、 何よりも、 ◯ 自由。 それで、 けっこう 幸せなんだよ。 僕という人間は。 あなたは何があれば、 幸せを感じますか?

    あなたは何があれば、幸せを感じますか? - Blue あなたとわたしの本
  • 信号機がキライだ。 - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 14 信号機がキライだ、言われてもねぇ。なんぼアホな僕でも信号機がなかったらエラいことになることぐらいはわかってるんですよ。 24時間、365日働いてくれたはって、頭が下がりますよ、ホントに。でもねぇ〜、 あ、青信号はいいんですよ、なんとも思いません。「うむ、ご苦労さん」てなもんですよ。ピュー、っと行っちゃいますよ、たいてい自転車なんですけどね、僕は。 歩き か、自転車。 電動自転車も一台 持ってて、遠くはやっぱり電動ですね。京都市内なんてどこだって行けちゃいますよ、電動だったら。 最初に電動 乗ったときなんて、ブッたまげましたよ、なにこれ!! って。こんなんアリ!? みたいな。 バイクよりも気軽に乗れますしね。バイクより僕は好きだなぁ〜。 ── なんの話をしてましたっけ? そう! 信号機ね。青信号はいいんですけど、── あ、青信号でも点滅してる青信号は もうひとつ好き

    信号機がキライだ。 - Blue あなたとわたしの本
  • 好きな作家の新刊が出るとそれだけ持って旅に出ることにしている - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 13 好きな作家の新刊が出ると、それだけ持って旅に出ることにしている。そのを読むためだけの旅だ。旅というか── 日常から自分を切りはなすのだ。その作品世界だけに集中するために。一週間前後を、そのだけに捧げる。 大して遠くへ行くわけではない。近すぎても気分がでない。電車を乗り継いで 5、6時間といったあたりがいい。列車の座席で読む。時おり窓の外を眺める。後ろへ後ろへと送られていく電柱。踏み切りで立ちどまる学生たちも流れる。家々の屋根が日の光に輝き── 、ページにまた視線を落とす。しばらく経って窓の外へ目を移す。山が、全面・側面・裏側、ゆっくりとめぐってその全体の姿を見せてくれる。かたちを変える綿雲。鉄橋の下を走る水量の多い川。また、読む 。 目的地(直感で選んでおく)に着いたら、ホテルへまずチェックインする。旅館でもいいのだが、一週間もいると顔を覚えられてしまう。気を

    好きな作家の新刊が出るとそれだけ持って旅に出ることにしている - Blue あなたとわたしの本
  • 好きなことをやりつづけるための、ちょっとした考え方のコツ - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 178 自分のやってみたいことだから、 大好きなことだから、 なんの苦労もなく、 「わぁー、やっぱり楽しいぜ!」って なるかといえば── そうでもないんだよなぁ。 やっぱり 大変だし、 めんどくさいことも いっぱい出てくる。 やる気が起きないときだってあるだろう。 だから、 大切なのは、 やってみたいことでも── 大好きなことでも── 大変で、 めんどくさいのが 当たり前だ、ってことを、 逆に意識することかな、とも思う。 それが当然だと知ったほうが、 「まぁ、そういうもんでしょう。 でもたしかに、 嫌いなことやってるよりかは、 ずっとずっと 楽しいもんねぇ」って 素直に思える。 感謝もできる。 手間がかかるのは、 当たり前なんだよね。 そのくらいのバランスで 考えてたほうが、 いいように思う。 そのほうが つづけていけるように思うよ。 そう、 それでも やっぱ

    好きなことをやりつづけるための、ちょっとした考え方のコツ - Blue あなたとわたしの本
  • 共感の風 ─ 少しだけでいいから心をひらいておいてもらえませんか ─ - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 177 つらかったですね。 さみしかったですね。 あなたにとって 大切なことを 話したのに。 それが 大切なことだと 気づいてもらえなかったんですものね。 あなたにとって、 それは とても 大切なことだったのに。 ろくすっぽ 聞いてももらえなかったんですものね。 もう誰にも 心をひらくまいと思う、 あなたの気持ちは よくわかりますよ。 ほんとに さみしいんです。 胸の奥が 青く染まるほどの 傷みなんです。 体ごと 垂直に沈んでいくような かなしさなんです。 でもね、 でもさ、 心を、 閉じきらないで。 少しだけでいいから、 すき間を あけておいてもらえませんか? 世の中にはね、 「あぁ、この人は、 この人にとって、 いま とても 大切な 話をしている、 してくれている」って、 ちゃんと 気づける人間もいるんです。 そして、 想いを前傾させて、 尖ったものも全部

    共感の風 ─ 少しだけでいいから心をひらいておいてもらえませんか ─ - Blue あなたとわたしの本
  • 北大路ビブレのキャンドゥのメラミンおばけスポンジに衝撃を受ける - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 12 北大路ビブレのキャンドゥに、水回りの汚れなどを落とすスポンジをさがしに行ったのだが、「メラミンおばけスポンジ」というのが不意に目に入り、度肝を抜かれた。 マンガのふきだしのようなかたちをしたおばけたちが、パッケージにぎっしりと詰まっている。 顔付きはというと、ほがらかそのもので、うらめしいところがまったくない。すべてをいとおしむようなその両の目になど── ショックを受けたほどだ。 そして、言葉でこうメッセージを発している。 やめてぇー!! 😂 そ、そんなこと言わんといてー!! そんな切ないこと言わんといてー!! パッケージの上のほうをよく見ると、 ひ、匹なんて言わんといてー!! 😂 そ、そんな〝生き物感〟出さんといてー!! そもそも── おばけとちがうのおぉー!?! そ、それはそうやろうけど── それがアカン言うてんねん!! 😂 それが切ない言うてんねん!!

    北大路ビブレのキャンドゥのメラミンおばけスポンジに衝撃を受ける - Blue あなたとわたしの本
  • 遊於娑婆世界 - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 176 あなたと僕が 恐れなければならないのは、 こんなことをやって なにか 意味があるんだろうか? と 思ってしまう その領域が、 歳とともに 拡大してしまうことだ。 これは ── 恐い。 こうなってしまうと、 足が 止まってしまう。 意味はあるのか? と 問うてしまったら、 たいていのことは 意味がないように 思えてしまうんだよ。 だから、 だけど、 心配しなくていい。 意味なんて なさそうなことを、 それでも やってみたいことを、 なぜだか 心惹かれることを、 やってみるんだ。 手足を 自由に動かす。 楽しむ。 遊ぶ。 つづけてみる。 そのために、 あるようなもんなんだよ。 人生という、 この不可思議で、 魅力的な 場所は。 愛、みたいなものをあらわそうよ。 あなたはあなたの表現で。 僕は僕の表現で。 その愛おしい、 この愛おしい、 命のつづくかぎり。

    遊於娑婆世界 - Blue あなたとわたしの本
  • 恋文 そしてありがとう - Blue あなたとわたしの本

    今年も残すところ、あと三日足らずとなりましたね。 月並みですが、ほんと、年々 早く感じられます、一年が経つのが。 「はてなブログ」は今年の一月から始めたんです。僕としては── ほんと例外的に── 華やかな一年を過ごすことができました。 あたたかなコメントをたくさんいただきました。きびしいコメントもありました。いろいろなお考えがあり、それは当然のことだと思います。 交流を持たせてもらった方々、いただいたお声、このサイトにご訪問してくださったすべての皆さまに、感謝しております。ありがとうございました。 来年は少しブログから離れ、孤独と静寂のなかに帰るつもりです。そこで充電し、もちろん執筆をつづけます。もっと深々と、創作がしたいのです。 このサイトで、ご報告や告知をすることはあると思います。更新頻度は低くなるでしょうが、「Blue〜」の新作も上げるつもりです。読者登録をそのままにしておいていただ

    恋文 そしてありがとう - Blue あなたとわたしの本
  • さる湯 - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 175 わたしのおばあちゃんがまだ子どもだったころ、この家には さるがいました。 裏の山から下りてきて、そのまま住みついてしまったのです。「ほんとうよ、優子」とおばあちゃんは枕もとに座るわたしの顔を やさしい まなざし で見あげます。おとなしく、利口なオスざるだったそうです。 さるが来てから、家族はみんな健康になりました。風邪ひとつひかないのです。 さるは お風呂が大好きでした。 お風呂を沸かすといつもいちばんに入ります。そのあと家族が順繰りに入るのです。 「わしらが達者になったのは〈さる湯〉に浸かるようになったからじゃなぁ」 と、まだ子どもだったおばあちゃんのお父さんは言いました。 わたしの村では さるが入った湯につかると健康になり、体の痛みもとれ、長生きするという言い伝えがあったのです。 〈さる湯〉のうわさは広まって、村の人たちが押しかけてくるようになりま

    さる湯 - Blue あなたとわたしの本
  • 夏、家にペンキを塗る - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 174 田舎へ引っ越した。 平屋を借りた。 大家さんはけっこう遠くにいる。 好きに暮らしていいと言う。 家まで いじっていいらしい。 家賃も安かった。 ありがたいの一言。 ホームセンターで塗料を買ってきた。 外壁・屋根に、 ペンキを塗ることにした。 倉庫で眠ってたベンチにも。 思えば、 家にペンキを塗るなんて 生まれて初めてだ。 家にペンキを塗るという行為は、どこか微笑ましい。 だって、別にやらなくてもいいことだし。 でもどこか、明るい前向きさのある行為だ。 ペンキの入った缶に刷毛をつける。 とぽん、と。 塗る。 塗る。 ツン、とくる匂いごと バシャッ。 壁を白に。 屋根を緑に。 ベンチは空の色にしちゃおうか。 汗まみれになって、刷毛を動かしていると、 ムラなく塗ろう という思いしかなくなってくる。 それもなくなってきて、無心に近くなる。 なにをやっているのか

    夏、家にペンキを塗る - Blue あなたとわたしの本
  • 「南無阿弥陀仏」しか なくなったその場所から - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 173 学校での問題であれ、 職場での問題であれ、 家庭、 家族の問題であれ、 「もう無理だ! だれか助けてくれ! もう どうすることもできない! 助けてくれ! 頼むから だれか助けてくれ!」 と、 涙とともに 叫び、 叫び、 叫ぶが、 叫べども、 叫べども、 だれも助けには 来ず、 沈黙のなか、 ぽつんと、 ひとりで、 存在している。 そのうち、 涙も枯れ、 声も出なくなり、 頭はからっぽになり、 心もからっぽになり、 なんの欲もなくなり、 からっぽの なにかになったまま、 ぽつんと、 やっぱり、 一人で、 存在している。 そして、 気がつけば、 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 と、 ただ ただ、 念仏を、 声もない声で── 唱えつづけている。 願いも すでにない。 祈りでもない。 なんのためでもなく、 何者でもない、 からっぽの なにかと なった

    「南無阿弥陀仏」しか なくなったその場所から - Blue あなたとわたしの本