タグ

ブックマーク / btomotomo.hatenablog.com (83)

  • その哀しみがあなたを - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 207 その哀しみがあなたを、 落ち着きのある人間にしたのです。 あの哀しみがあなたを、 深みのある人間にしたのです。 哀しみは肉体的な痛みに近いくらい、 時にはそれ以上の傷みを伴うけれど、 その哀しみが、 いまのあなたを作ったのです。 哀しみを体に収めた人は、 草花の癒しに気づくようになります。 動物の愛らしさに。 空    そらの分けへだてなさに。 「美味しい」ということが 慰めであることにも気づきます。 音楽の言葉が、 詩の旋律が、 心の底まで届く人にもなります。 すでに世を去った表現者たちと 親友になることもできるのです。 同じ哀しみを知った人を、 深い目で見つめることもできます。 だから、 哀しみと共に歩むあなたを どうか哀しまないで。 その愁うれいを、ちん、と沈めたまま、 ほほ笑めるご自身を尊重してあげてください。 あなたにしか見えないきれいなもの

    その哀しみがあなたを - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2018/03/02
    ( ̄ー ̄)bグッ!
  • 一人でも楽しめるあなたの姿はとても美しい - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 206 一人でも楽しめるあなた。 好きなことがあるあなた。 一人でも機嫌よくいられるあなた。 努力も続けられるあなた。 それが どれだけ美しい姿か。 自他にも優しい姿か。 豊かで、 そして 強い姿か。 一人でも楽しめるあなたの姿は、 なんて美しく 魅力的なんだろう。 あなたがそのことに、 気づいてくれるといいのに。

    一人でも楽しめるあなたの姿はとても美しい - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2018/02/16
    d('-^o)☆スペシャルサンクス☆(o^-')b
  • おめでとう! 必然・必要・ベストなあなた!! - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 205 どうして自分はこうなんだろう? って悩んでる人、多い。 「あなたはあなたのままでいいんだよ」って言うと、流行り文句みたいだし、「そんなあなたでも認めてあげようよ」みたいな消極的な感じも出ちゃって、もうひとつなんだよね、この言い回しって。 僕が言いたいのは── 「あなたは必然・必要・ベストで〝そう〟なんだよ! おめでとう!!」 みたいなニュアンスなんです。もっと全然、ポジティブな意味合いなの。 僕なんかもさ、今まで 20カ所以上の職場を経験してるんだけどね、 例えば昼休みとかでもさ、「みんなで集まって弁当おうぜ!」とか「ランチに繰り出そうぜ!」とかって職場、あったでしょう? 僕からしたら(昼休み、ってことは1人になってもいいってことじゃないんスか?)って感じですよ。(公園とか百貨店の屋上で1人でべたいんですけど)って。(そんでもってそのままベンチでお

    おめでとう! 必然・必要・ベストなあなた!! - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2018/02/07
    d('-^o)☆スペシャルサンクス☆(o^-')b
  • 限界を超えるための簡単な方法 - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 204 これ以上のことは もうできないだろうっていうのは 単なる 思い込みなんだよね。 限界は 超えられるんだ。 どうやって超えるかっていうと 「超える」って 決めてしまうの。 ただ決めちまうんだよ。 「この先へ行く」って。 そうしたら、 もっと先へ行くための 色々なものが 集まり出すんだ。 何を補い、 何を勉強すればいいのか、 先へ行くためのパワー、 エネルギーも、 ヒントも アイディアも 方法も、 向こうから、 全て、 〝来る〟。 めまぐるしいほどの勢いで、 四方八方からね。 あなたやわたしの力が 無限だっていうのはそういうこと。 この世界が、 宇宙が、 無限なんだから。 ココ、ってそういうところ。 人間、ってそういうもの。 鍵となるのは、 「もっと先へ行く」って、 決めてしまうことなんだ。 自らの内部へ、 外部へ、 その区別さえもない次元に向かって、 決

    限界を超えるための簡単な方法 - Blue あなたとわたしの本
  • ニュースにすべき、あなたのそんな今日 - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 203 耳を疑うような悲惨な ニュースが 続けざまに聞かれることもあるでしょう。 でも 今日、 あなたは誰かに やさしくした。 やさしさとは 思いやることです。 思いやるとは、 想像力を働かせることです。 今日あなたは 想像力を働かせ、 人を思いやり、 やさしくした。 あなたのそんな今日こそ、 みんなに知ってもらいたい ニュースです。 つい忘れがちになるけれど、 いつの世だって、 ニュースにはならない (ほんとはニュースにすべき) やさしい行いのほうがずっと多いのです。 あたたかな気持ちから出た、 やさしい行為のほうがずっとずっと多いんです。 情報に惑わされないようにね。 決して悪意に取り囲まれているわけじゃないから。 あなたの大切な心を 暗く沈めないで。 命が命を 思いやる、 やさしさの力を、 僕は微塵も疑わない。 希望を 思い描こう。 行動し、 感じよう。

    ニュースにすべき、あなたのそんな今日 - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/12/15
    d('-^o)☆スペシャルサンクス☆(o^-')b
  • 真理? ─あるいは自分自身への喝─ - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 202 「なんであんな 馬鹿なことに 挑戦してしまったんだろう?」 なんて、 この世を去る間ぎわに 悩む人間なんて いないってことだよ。 その 〝逆は〟 多いだろうけどね。 そう、 挑戦しなかったことを 悔やむ人間は。 それこそ─── 死ぬほど多いんじゃねえの?

    真理? ─あるいは自分自身への喝─ - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/11/24
    d('-^o)☆スペシャルサンクス☆(o^-')b
  • インフルエンザにかかったことがない僕が実践している思考法 - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 23 「格が違う」とはっきり自覚するということです。 せっかくクリックしてこの記事を開いてくださったわけですから、あなたにもこの自覚を持って帰っていただきたいと切に願っています。 奴らが毎年やっていることとはなんでしょう? 人に高熱を出させ、はぁはぁ言わせ、苦しめているだけではないですか。あなたは人を苦しめたいですか? 高熱を出させ、はぁはぁ言わせたいなどと思いますか? むしろ人の役に立ちたい、喜ばせたいと考えて日々を送っているのではないですか? そうでしょう。僕もそうです。 「格が違う」のですよ。人を楽しませたい我々と、人を苦しめたい奴らとは。天と地ほど違います。 それをなんでしょう? 年末が近づくころからビクビクビクビクしだして、「また奴らが来るのか?」「また奴らの季節なのか?」 何十万人もがそんなふうに思うから調子に乗って〝猛威をふるい〟やがるんですよ。ヒドい年な

    インフルエンザにかかったことがない僕が実践している思考法 - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/11/21
    拡散、了解です(⌒▽⌒ゞ
  • 自由自在のすすめ ─感じるために生きるんだ─ - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 201 感じるために 生きるんだと 思ってごらん。 するとそこに 〝失敗〟なんて ないことに 気づくから。 何かをやれば なんらかの結果が出るよ。 そして何かを 感じるはずだ。 感じるために 何かをやって、 結果、何かを 感じたわけだから、 うまくいったわけさ。 〝成功〟したわけです。 感じるために 生きるんだと 思ってごらん。 するともう、 〝恐怖〟なんて ないことに 気づくから。 〝成功〟しかそこにはないのだと。 〝無敵〟になっちまいなよ。 〝敵〟はいつだって あなたのなかにいるんだから。 気づいているんでしょう? ずっと前から。 感じるために生きるんだ。 感じるために生きるんだ。 「感じるために生きるんだ」と 口に出してごらん。 不思議な 安堵と 活力が、 内側に宿るから。 ワクワクさえしてくるんだよ。 自由自在の境地は、 もうそこまで来てるんだ。 思う

    自由自在のすすめ ─感じるために生きるんだ─ - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/11/13
    まさに真骨頂!とても嬉しいです*\(^o^)/*
  • Blue あなたとわたしの本  ベスト第4弾! - Blue あなたとわたしの本

    サイト「Blue あなたとわたしの」のタイトルシリーズである『Blue あなたとわたしの』が、先日200回となりました。 50たまるごとにベストをやってきましたので、また行いたいと思います。 いま調べてみてびっくりしたのですが、今回の50に1年と2ヶ月かかっているんですね。そのあいだに他のシリーズである『エッセイ Blue』や『もうひとつの Blue』も書いてはいるんですけど、それにしてもかかりました。 151〜200のあいだで15を厳選します。今回は完全に僕の自選です。よくご来訪いただいていた方には「あぁ、あれか」というのが何も入っているのではないでしょうか。 それでは投稿日の古い順から並べていきますね。 これはねぇ、当に言いたいことです。僕はご夫婦やカップルがどうしてだかすごく好きなんです。大切な人の〝大切なこと〟を大切にしてあげてください。それだけで世界全体が明るくなる

    Blue あなたとわたしの本  ベスト第4弾! - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/10/19
    ますます顔晴で( ̄∇ ̄*)ゞ
  • すべての人があなたを憎んでいるなんて思わないで - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 200 すべての人があなたを憎んでいるなんて思わないで。 そんな馬鹿げたことを。 つらくなったら行ってごらんよ。 だれかが誠実に、 思いを積みかさねて 作った世界へ。 いつだって あなたを待ってるから。 そこはそのためにあるんだぜ。 感受性が豊かで、 傷つきやすく、 ひとりが好きで、 優しすぎる、 そして 激しいものも抱えた、 そんなあなたのために、さ。 もちろんここに来たっていいんだよ。 ちょっと町はずれになるけどね。 グチだっていくらだって聞いてあげるさ。 だってここは、 あなたとわたしの 屋根裏部屋じゃない。 最初っから、 これからもずっと。 だれに遠慮がいるものですか。 あなたはどんな思いを積みかさねる? あなたの思考が、 言葉が、 行動が、 すべてに影響を与え、 この世界を形作っていくんだ。 ずいぶんと陽ざしが、 あたたかそうに延びてきたよ。 もう少

    すべての人があなたを憎んでいるなんて思わないで - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/10/11
    勇気の言葉を ありがとう゚('-'*)アリガト♪
  • 青い浴場 - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 199 その浴場はひろく、高い建物のなかにあるようだった。天井の照明は青っぽい。大勢の裸のひとがいる。男も女も、子どもも老人もいる。みな青いひかりに染まっているからどこかしら哀しげに見える。湯につかる裸の人間、低い椅子に腰かけ自らの身体をあらう人間というのは、なにかしらやるせない。 街に面したがわは壁一面がガラス窓だった。空の大半は紫色だが、部分的に黄色が渦を巻くかたちで混じりこんでいる。夜明けのようにも見えるし、これから夜が深まるようにも見えた。紺色の山並みが街を取り囲んでいる。左のすみのあたりに、ドーム状の屋根を持った建物の影絵があった。モスクを連想させる。地表は闇に沈んでいる。だいだい色の明かりがぽつんぽつんと見える。山よりも高いビルのシルエットが右の遠方にあった。最上階ふきんの部屋が、うっすらと青い。 視線を浴場に戻してみると、もう誰もいなかった。湯船

    青い浴場 - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/10/04
    素晴らしいですヽ(*´∀`)/
  • 「係り受け」はここまで簡単になる! 僕が使っている推敲技術 - Blue あなたとわたしの本

    エッセイ Blue 22 僕は文章を書くのが好きです。それを知ってる友人がね、書きかけの書類を持って家に来ることがあるんです。 「文章を書く必要があっていま推敲してるんだけど、ちょっとまだ分かりづらいんだよな」とか言って。「どこがどう分かりづらいのかは分からないんだけどまだ分かりづらいということだけは分かる」と、非常に分かりづらいことを口にしながら家のなかへ上がってくるわけです。 僕は文章を推敲するのだけが趣味という変質者みたいな男じゃないですか? 態度では「めんどくせえなぁ」みたいなポーズを装うんですけど、差し出された書面を手にしてどこか舌舐めずりしてる自分がいるわけです。どないやねん、と自分でも思うんですけど。まぁ── ヘンタイとはそういうもんなんでしょうね。どないもこないもならんという。 ちなみに、「ちょっと見てくんない?」とか言いながら上がり込んでくるヤカラに限って手土産みたいなも

    「係り受け」はここまで簡単になる! 僕が使っている推敲技術 - Blue あなたとわたしの本
  • あなたやわたしが手を下すまでもなく - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 198 あなたが プライベートで 誰かに一言、 ガツン、と 言ってやりたくなったとします。 その相手が あなたにとって、 とても大切な人であり、 どうしても知らせてあげたい、 伝えてあげるべきだ、と、 直感が、 心が、 ささやくときにのみ、 そうしてください。 人は かげひなた、 その両方の言動により、 落ち着くべきところに 落ち着くようです。 誰かが手を下すまでもなく。 あなたがわざわざ 階下へ下りていく必要もなく。 あなたやわたしが集中するべきことは、 あなたやわたしが集中するべき そのことそのもののはず。 あなたが誰かに一言、 言ってやりたくなったとしても、 人は かげひなた、 その両方の言動により、 落ち着くべきところに 落ち着くようです。 振り子も自然と止まるように。 舞い上がった凧も落ちるように。 あなたやわたしが 手を下すまでもなく。

    あなたやわたしが手を下すまでもなく - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/09/21
    素晴らしいですd(^_^o) いつも ありがとうございますm(_ _)m
  • 小説「きっかけ」⑤ 完結 - Blue あなたとわたしの本

    駅の構内を歩いていると、キャリーバッグを引いた何人かの男女が河原に気づくのがわかった。その顔が驚きや、あからさまな喜びの表情に変わるのが見てとれる。売店の女性も首を回してこちらを追っていた。バックパックを背負った女の子のグループ。悲鳴に近い歓声が上がった。知らない素振りで河原は歩きつづける。私のほうが人びとの視線を意識して緊張した。歩き方までぎくしゃくした。幸い、握手やサインを求めて寄ってくる人はいなかった。 アナウンスが流れ、時間どおり新幹線がホームに入ってきた。 私たちはベンチから立ち上がった。向かい合う格好になり、ありがとう、たのしかったと河原は言った。私もその顔を見上げ、たのしかったと返した。 「親父もだいぶ気が弱くなった」、河原は、苦笑めいた笑みを浮かべる。「思えば、もう七十過ぎてんだよなぁ」 うちの母親なんか八十近いよ、と私も苦笑った。半身不随になった母のすがたが脳裏に浮かんだ

    小説「きっかけ」⑤ 完結 - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/09/15
    こちらこそ… m(_ _)m
  • 小説「きっかけ」④ - Blue あなたとわたしの本

    きみは──、と私がさきに口を開いた。「幻覚ではなかった、と思っているんだな」 河原は顎を引くような動作をした。 河原の目をのぞき込んだまま、知らず知らず声をひそめていた。「なんでそれが生きてる人間じゃないとわかったんだ?」 河原は低い声でうなり、胸の前で腕を組んだ。眉間にしわを寄せて斜め上を見る。生真面目なその表情には高校時代の面影があった。そうだ、と私は思う。河原はよくこういう顔つきになった。あのころ二人で通った喫茶店でもしょっちゅうこの表情になった。レトロな置き洋燈がテーブルごとにあった。脚の部分は鉄でできていた。深い色をした笠には葡萄の図柄があった。二人ともその照明をとても気に入っていた。ぼんやりした光に照らされた十代の河原の顔は、無垢で、美しく、西洋絵画のように映った。こいつがつまらない嘘を吐くところなど見たことがなかった。 「ただ、わかったんだ」と河原はゆっくりと言った。「あぁ、

    小説「きっかけ」④ - Blue あなたとわたしの本
  • 小説「きっかけ」③ - Blue あなたとわたしの本

    ──ダムに空いた穴からは大量の水が噴き出している。低速度で弧を描き、途中からは怖いほどの速さで真っ白く落ちていく。その轟音を聞きながら長い石段をのぼる。陽射しが首の後ろをじりじりと焼く。最後の石段をのぼりきると、深林に挟まれた奥行きの深い場所に出る。川上からの流れはゆるやかになり、扇のかたちの浅い池となってあたりに広がっている。水が複雑な動きをつづけているのが水面の模様でわかる。池のわきには、地面から1メートルほどの高さに木製の遊歩道が組んである。横幅はそれほどない。人と人がやっとすれ違えるくらい。行き止まりにある石積みダムまで曲がりくねりながら延びている。屋根のないあずまやとでも言うべきものが、中ほどにひとつ、奥にひとつある。木のテーブルと木のベンチが配されている。手つかずの陽光が明るい秘密のように射している。類似した場所をちょっと思い浮かべられないほど──それでいて記憶のなかにある懐か

    小説「きっかけ」③ - Blue あなたとわたしの本
  • 小説「きっかけ」② - Blue あなたとわたしの本

    「俺は美術の専門高校に入ったけど、大して才能がないことにすぐに気づいた。あの高校はレベルも高かったしな」 たしかに受験生は全国から集まっていた。日で最初に設立された画学校で、歴史は東京芸術大学よりも古い。堂印象や草間彌生も卒業生だ。年に一度、美術館を借りて行われる美工作品展は、そのへんの美大の展覧会を超えていたと私も思う。私たちは洋画科の生徒だった。河原の絵の才能については、わからない。感覚的に鋭い作風ではあった。佐伯祐三の画風にすこし似ていた。ただ、演技の才のほうが恵まれていることは、やはりたしかだろう。 河原は話しつづけた。 「おまえは地元の美術大学へ進み、俺も地元の普通大学を出た。覚えてるか?」 もちろん覚えてるよ、と私は苦笑した。若くはないとは言え、まだ三十九だからな──。 「どうして東京芸大を受験しなかった?」、河原は真剣な目になって私の顔を見た。「先生も勧めてた。洋画科のな

    小説「きっかけ」② - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/09/12
    ヾ(๑╹◡╹)ノ"❗️
  • 小説「きっかけ」① - Blue あなたとわたしの本

    高校時代からの友人の河原が久しぶりに帰郷した。彼は今、プロの俳優として活躍している。メールでのやりとりは頻繁にあったが、直接顔を合わせるのは五年ぶりだ。私も彼も三十九歳になった。けっこういい歳だ。 「この店、ほんといいよな」 だろ、と私も笑顔を返す。河原も私も酒が一滴も飲めない。店は店でも喫茶店なのだ。二人とも、大のコーヒー好きでもある。 少し懐古的な内装で、音楽がうるさくなく、長居できる店が私と河原の好みだ。この趣味は高校生のころから変わらない。気に入った店を見つけては、美術や映画音楽・文学を、飽きもせず語り合ったものだ。 「俺たちの好きそうな喫茶店をまた何軒か用意しといてくれよ」。六日前の電話での会話だ。いくつになっても子どもっぽさの抜けない自分たちを自覚しつつ、それを楽しんでいる口調。私は今回、河原を連れていく店を四つほどきめていた。喫茶店の住所と雰囲気を手短かに話した。四つ目の店

    小説「きっかけ」① - Blue あなたとわたしの本
    santambo
    santambo 2017/09/11
    続編を楽しみにしてます(๑>◡<๑)❗️
  • 嫉妬心に苦しんでいるのかい? ─あなただけのセールス・ポイント─ - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 197 嫉妬心に苦しんでいるのかい? あの人は魅力的なことをやってるよ。 スゴいよなぁ。 僕もそう思うよ。 でもさぁ、あなたのやってることの良さと、 あの人のやってることの良さって 種類がぜんぜん違うじゃない。 全然ちがうんだって。 あの人のやってることも魅力的だし、 あなたのやってることも魅力的なんだよ。 それが客観的な事実、ってもんです。 あの人のやってることはスゴいけど、 あなたのやってることは いまひとつなんだよなぁ、 と言う人も たしかにいるでしょう。 でもあなたのやってることが大好きで、 あの人のやってることは ぴんと来ないんです、って人も いっぱい いっぱい いるわけさ。 ゴロンゴロンいるわけさ。 聞いてきたもん、僕。 好みなんだよ好み。 単純に 好み です。 どっちが良い悪いじゃないの。 それに誰かが魅力的なことをやったらさ、 あなたのやってる

    嫉妬心に苦しんでいるのかい? ─あなただけのセールス・ポイント─ - Blue あなたとわたしの本
  • 「綺麗ごと」って、そんなに悪いことかなぁ? - Blue あなたとわたしの本

    Blue あなたとわたしの 196 「Blue あなたとわたしの」というブログを約一年半、僕はやっているんですけどね、「『Blue〜』は綺麗ごとばかりだ」というコメントをいただくことがあります。 はい、ですが、人の心を打ち砕くような事実を書くよりも、ほんの少しだけ〝きれいなほう〟へ傾けた言葉を綴りたい、と僕はけっこう初めのころから公言しているんです。「綺麗ごと」ってそんなに悪いことかなぁ? と考えてしまうことがあります。お声に気を悪くするとか、そういうことではなく。 広辞苑の定義を見ると、 物事の実態はそのままで、表面だけをとりつくろうこと。 とありますね。 この場合の「物事の実態」というのは、何か良からぬ「実態」があって、それには手をつけずに表面だけクリーンに見せる、というニュアンスですね。そっかぁ。この定義を読むと、やっぱり「綺麗ごと」っていうのは良くないなぁ(笑)。僕の思ってた「

    「綺麗ごと」って、そんなに悪いことかなぁ? - Blue あなたとわたしの本