大阪大学(阪大)などは11月11日、これまでにない新しい設計原理の自己修復材料を開発したと発表した。 同成果は、大阪大学大学院理学研究科基礎理学プロジェクト研究センター 原田明特任教授らの研究グループによるもので、11月10日付けの米国科学誌「Chem」に掲載された。 従来の自己修復材料は、凹んでももとに戻るという材料自体の特性を利用したものや、切れても繋がる結合を用いたものが主流だった。一方、硬いものは傷つくと修復しにくいという課題は解決されておらず、これを解決する新しい設計原理での自己修復材料の開発が望まれていた。 同研究グループは今回、リング状の分子をひも状の分子が貫通した「ポリロタキサン」という高分子をベースとし、その間に切れても繋がる可逆的な結合を導入した設計の自己修復材料を開発した。同材料では、溶媒を含んだ状態では、切断・再接触させても10分以内に修復率がもとの80%以上まで回