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夜勤の明けの日、身も心もすっからかんで、石のようにただ爆睡することがある。目覚めたら午前三時だ。昼に眠りに就いてまるまる15時間寝っぱなし。妻は夕食の時もわたしをそのままに起こさなかったのだろう。 意識は中心にあってくり返しを嫌う。まったくだ、言葉なんかおぼえるんじゃなかった。でどうするこの言葉の無用の莫迦さかげん。寺山修司が「一切は比喩である」と言った言葉が遠く近くに明滅する。やおら起きて水を呑む。いつも書きあぐねている夜がある。山本弘の作品解説(14)「秋雨」 - mmpoloの日記の絵がわたしの横に消え去ることはなくじっと佇んでいる。 三上さん(id:elmikamino)のブログの写真がカラーからモノクロになっているのをお気づきだろうか。眼を凝らす。あの黒の向こうに赤の予感がある。ある書物のエンブレムに「人間の薄墨色の領域にあっては、黒は赤への通底路である。」というのがあった。色の
「言葉なんかおぼえるんじゃなかった」(田村隆一)も言葉だから、言葉は莫迦にできないよね。そんなことは先刻承知の上で言葉にならない予感を大切にして、色に惑わされずに、形を澄ます、ということを始めたのかもしれません。ねえ、下川サン(id:Emmaus)。 大学生の頃からスクラップするのが好きだった。眠れない夜は新聞を切り抜いていた。何十冊あったかしれないスクラップブックをある時捨てた。記録に縛られる息苦しさに耐えられなくなったのだろう。身軽になりたかった。それからしばらくして蔵書を手放した。図書館を利用すればいいと思った。身軽になりたかった。 今朝、昔眠れない夜にしたように、新聞を切り抜くようにして写真を撮った。なぜだろう。昔の仕草が時折蘇り、それをなぞるようなことをしている。頭が忘れていることを、体が勝手に再生している。記憶にもそこから先が見通せない角や敷居やスクリーンがいっぱいある。複雑だ
梅園は言いました。 欲識華 與先繙華譜 急趨華圃 華(はな)を識(し)らんと欲(ほっ)せば、先(ま)ず華譜(かふ:花の図鑑)を繙(ひもと)かんよりは、急ぎ華圃(かほ:花壇)へ趨(はし)れ http://www.pref.oita.jp/14540/turn/h18/summer/01.html ってなわけで、ちょっと翻訳すると、 分からんことがあるんなら、本なんてうじうじ読んでないで、とりあえずどっかに行って、ソフトクリームなめて、コロッケ食べて、温泉つかって、みんなでわいわいしてみなさい。(ふぐは贅沢です。)分からんことの大半は、人と人の間に発生するもの。だったら、多くの人に会いましょ。できるだけ意外な場所で、意外な人に会いましょ。会わずして、何が分かると言うのです。(欲識人 急趨宴会)*1 「人と会う」ってのを、あんまし、深刻に考えないのが良いでしょう。 飛行機の到着時刻と出発時刻を間
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