生産性は日本の50倍、品質も世界一厳しい独基準を技術力でクリア 降水量に乏しい乾燥地帯のイスラエル農業はすべてが施設園芸。通常、施設園芸の最大の敵は病害だ。農薬の使用は避けられない。であるにもかかわらず、イスラエル農業は病害や薬害を克服した。イスラエルが砂漠で栽培しているトマトは、イタリア産やオランダ産を抑えて、欧州で最高の品質として重用されている。残留農薬で世界一厳しいドイツの基準をクリアしている作物も多い。これはとてつもなくすごいことなのだ。その秘密は、土壌改良から温度管理まで徹底した30年にわたる研究にある。 日本の農産物の安全性は高いと思っている日本人が多い。だが、世界一の安全基準を誇るEUの基準をクリアできないものが多いのが現実だ。中でもドイツの基準をクリアできるものはわずかしかない。 イスラエルの農業生産高は過去30年で約5倍に成長。しかし、水の使用量はほとんど増えていない。こ