『グラップラー刃牙』『バキ』『範馬刃牙』と名を変え、長期連載してきたバキシリーズですが、通産900話を越える間にその評価も形を変えてきているようです。 「最大トーナメントは最高だけど」とか「バキは死刑囚まで」と言われるのを聞くことは珍しくありません。 特にネットにおいて、近年はネタ要素が取り上げられることが非常に多いと感じています。「ある意味面白い」であるとか、「一級のギャグ漫画」であるなどと言った、格闘漫画として真っ当ではない評価のされかたです。 これは実際に読んでみると突っ込みどころが多数存在しており、また鍛え抜かれた表現力によって、面白味というものは確実に生まれていることがわかります。『バクマン。』で言われていたシリアスな笑いというもののひとつだと思います。 ではそのシリアスな笑いと生み出す意図とは何かを考えてみました。 まず、『範馬刃牙』におけるおかしみがどこから生まれているかを考