自民党の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部に略式起訴され、議員辞職願を提出した谷川弥一衆議院議員(82)。その集金システムに関しては地元・長崎からも告発の声が届く一方で、肝心の安倍派(清和会)幹部らの立件は見送られる公算が大きい。だが、すべての捜査がこれで終わるわけではないというのだ――。 【写真を見る】「娘は人気インフルエンサー」 逮捕された池田佳隆議員 *** 巨匠・黒澤明監督が架空の土地開発公団を舞台に政官財の汚職事件を描いた名作「悪い奴ほどよく眠る」。末端の公団職員らの人生は破滅するが、事件の本丸である公団トップらには、司直の手は及ばないというのがあらすじである。 「特捜部による自民党の裏金捜査の展開は、それこそ黒澤映画を彷彿とさせます」 とは社会部デスク。 「特捜部は派閥側の総額10億円超の裏金の不記載に関しては、会計責任者だけを政治資金規正法違反で在宅起訴する方針で