指紋や静脈,筆跡など生体の情報や動作を用いて個人を識別する生体認証(バイオメトリクス)。これをセキュリティ強化に用いる動きが目立ってきた。では,生体認証を利用すれば万全のセキュリティを得られるのだろうか。答えは「否」。必ずしも万全とは言い切れない。 確かに長いパスワードや複数のパスワードを覚えたり,トークンを持ち歩いたりしなくてもよいため利便性に富む。本人しか持ち得ない情報を使うためセキュリティが高いといわれる。ここ1年で生体認証関連の製品やサービスがずいぶんと増えた。特にATMで採用された静脈認証に注目が集まっており,「生体認証は高セキュリティ」というイメージが強いようだ。2005年8月26日付の日本経済新聞によると,3大都市圏で調査した金融機関の安全対策に対する評価では,生体認証をATMに導入済みの東京三菱銀行が「安全対策」および「安全対策充実度のイメージ」で2位以下を大きく引き離しト
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