日本国債については、世界最悪といわれる粗債務残高/名目GDP比率の高さと、世界最低といわれる長期国債金利の低さという「矛盾」がしばしば指摘されています。 IMFでは国債投資家にとってより使いやすいリスク指標をつくり分析しています。 その新しい国債投資リスク指標は投資家リスクインデックス(Investor base Risk Index :IRI)と呼ばれています*1 IRIとは、まず国債投資家を大分類し、それぞれの投資家タイプ別に、国債金利が上昇した場合に保有高を増やす(+)か減らす(-)かを調べ、金利上昇時に保有高をもっとも増やす「自国中央銀行」保有が100%ならばリスク0、保有高をもっとも減らす「海外非銀行」保有が100%ならリスク100として、国債を保有者によりリスク指標に置き換えたものです。(図表1) 投資家リスクインデックス(IRI)は自国中央銀行保有100%なら0、海外非銀行保