昆布、ワカメ、そして海苔といった食材は和食において不可欠なものだ。古くは柿本人麻呂が海苔についての和歌を読んでおり、その利用は先史時代に遡るという。だが海藻を食べる文化は西洋人から見ると奇異に映ったようで、民族ジョークにもなっている。 レストランであるフランス人が言った。 「日本は物が豊かだと聞いたのに、海藻なんかを食べている」 それを聞いた日本人が言った。 「フランスは物が豊かだと聞いたのに、カタツムリなんかを食べている」 そして二人が言った。 「イギリスは物が豊かだと聞いたのに、イギリス料理なんかを食べている」こうしたジョークは世界各地で人気があり、日本でも早坂隆『世界の日本人ジョーク集』などがベストセラーになったが、最近はこのような笑いに白い目を向けられることも多い。国や民族に対する偏見を助長することはもちろん、グローバル化著しい現代においては、ジョークで語られる民族像が現実に追いつ
![海苔(のり)を消化できるのは日本人だけという論文を読んでみた|柞刈湯葉](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6258df90f918072d6eeec0f39327749b3b49b8fb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F57122831%2Frectangle_large_type_2_95fe67f026216438d63b92fab02b1c82.jpg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)