BECKはその昔薦められてブックオフで全巻買ったのだが、結局全部読んでもイマイチに思った。 ぼざろのおかげでバンドモノを読む下地が整った気がしたので読み直した。 答が出た。 BECKは「日本生まれのバンドがロックの本場で勝利をするまでの物語」なのだ。 それはまるで「とあるスポーツの日本代表が世界大会を勝ち進むまでの物語」のようであった。 個々のキャラクターにはそれぞれの背景があるが、それらは「最強ロックバンド誕生のために必要なパーツ」としてこの世界に生み出され、それがリアリティを失わない程度に自由に走り回った結果でしかないように映る。 最強の日本代表チーム、それに相応しい者達、主人公の「自分の才能にまだ気づいていない強い芯を持った普通の人」という設定さえも、「日本人が望む日本代表」の物語を注ぐための器のように思える。 この物語の目的は結局の所「日本生まれの日本人によるチームが、世界で通用す
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