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ブックマーク / fivefogs.hatenadiary.org (10)

  • 作業学習「ひのきキューブ」 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校

    作業学習・木工班の今年度のメンバーは、細かい作業がちょっと苦手。そんな生徒たちが取り組めるような製品はないか…と風呂に入りながら考えていて「!」と思いついたのが“ひのき玉”。温泉地などでお土産として売られているもので、湯船に浮かべて香りを楽しむというもの。 これなら少々形が不ぞろいでも問題ないし、年間を通じて売ることができ、やがて香りがなくなるものなので継続的な販売も可能かも。 ということで、早速ホームセンターで檜の角材を買ってきて、自分で試作してみたのですが…市販品のように球にすることがこんなに難しいとは思いませんでした。はっきり言って専門の工具がないと無理です。 「とりあえず、檜の香りがすればいい」と割り切り、球にすることをあきらめて、形状は“サイコロ状”に変更。ネーミングも“ひのき玉”から“ひのきキューブ”に変えました。その上で、実際に生徒が作業に取り組めるよう工程分析してみました。

    作業学習「ひのきキューブ」 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校
  • 美しい日本における特別支援教育 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校

    文部科学省の特別支援教育教科調査官*1からメールが来て、“参考資料”として紹介されたのがこれ。 http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2007/seisaku-005.html このURLからリンクしているPDFファイルが報告の体です。「美しい日における…」というタイトルからしてうさん臭さプンプンだし、作成した小委員会のメンバーが馳浩氏・有村治子氏・加藤勝信氏・坂由紀子氏の4名ということから、さほど期待もせずに読んでみました。 結論から言うと、やはり教育再生会議の提言と同様に「井の中の蛙の独り言」の域を脱していません。『学校教育の充実を図るという観点から』と言いながら、事情に精通しているとは言いがたい政治家が限られた人からの意見聴取に基づいて作るのですから無理もないのですが、『背景』『課題』には事実誤認だったり“出典はどこ?”と言いたくなるような記述がた

    美しい日本における特別支援教育 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校
  • 朝トレのランニング〜依存の強い生徒さんのケース - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校

    今日は久しぶりの朝トレ。高等部の生徒さんたちが1年生から3年生まで一斉に走り出すので、教員は臨機応変にいろいろな生徒さんについて走ります。 今日、霞がついて走ったのは依存の強いAさん。校内の移動時などにスッと教員と手をつなぐ生徒さんで、ランニングに関してはあまり積極的ではありません。今まではそのまま手をつないで、ランニングというよりは“散歩”になっていたのですが、少しでも走ってもらいたいと思っていました。 そこで一工夫。手をつなぐのではなく、Aさんに霞の肘を持ってもらいます。男性が女性をエスコートするような形です。その状態で、歩くよりも少しだけ速く走ってみました。Aさんからすると、ゆっくり歩いていては手が離れてしまうので、霞に合わせるように駆け足になるのです。 手を引っ張られると生徒さんは完全に“受け身”になります。ランニングに積極的でない生徒さんの場合、重心が後ろに下がります。これは背中

    朝トレのランニング〜依存の強い生徒さんのケース - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校
  • 自閉の子だって隠し事 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校

    放課後、Aくんが所属する剣道部の顧問の先生に呼び出されていました。聞いてみると、何かがきっかけで剣道部の先輩が怒り出し、Aくんに暴力*1を振るったということでした。 顧問「Aくんは先輩に何か言ったのかい?」 A君「先輩がね、下を投げてきたの。」 顧問「だから、先輩が怒るようなことを、Aくんが何か言ってないかい?」 A君「パンチしてきました。」 顧問「だからぁ、それは怒った先輩がしたことでしょ。Aくんは先輩になんて言ったの?」 先輩が怒り出すきっかけになったはずの“一言”を、なかなかAくんから聞きだすことができません。たまたま近くに居合わせた他の生徒の話によると、先輩が“スキンシップ”のつもりでAくんにちょっかいを出していると、Aくんが「このやろう!」と暴言を吐いたことがきっかけだったようです。この先輩、ふだんからAくんの防具の紐を締めてくれたり、いろいろと関わってくれているのですが、ちょ

    自閉の子だって隠し事 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校
  • 2006-06-07

    地域校交流会 学級「肥料散布・雑草除草」 遊び学習 今日は近くにある●●小学校の6年生が■■養護にやってきて、小学部の児童との交流会が開かれました。 『地域校交流』と呼ばれるこの取り組みは、■■養護の開校以来15年以上続けられているもので、●●小学校の児童が■■養護に来たり、■■養護小学部の児童が●●小学校に行ったりする“相互交流”になっています。 今年度の1回目の交流は、●●小学校の児童が■■養護に来ての「レクレーション集会」です。予め決められたペアリングで6年生と小学部の児童が手をつなぎ、「友だち賛歌」を歌ったり、トイレットペーパーを棒に差し込んでいくゲームをしたりしました。 感心させられたのは、5年間交流を重ねてきた6年生は、小学部の児童との距離感・接し方が絶妙だということ。霞でさえ慣れるまで3日かかったEさんとペアになった女の子は、何度か髪の毛を引っ張られながらも、怒らず騒がず、手

    2006-06-07
  • 2006-03-08

    そろそろ来年度に向けて、いろいろと片付け・整理を始めました。数字の時間に気づいたのが、お金の模型です。これまで使っていたのは、物とは似ても似つかないもの。これでは自閉や重度の生徒にとってイメージの混乱をきたします。期末テストで使った画像をたくさん印刷して、みんなでハサミで切りました。思わぬところで、自立活動まで出来ちゃいました。*1 *1:50分間、黙々とハサミで切り続ければ、集中力・手指の巧緻性の向上が期待できます。 …がついに提出されましたね。 第164回国会における文部科学省提出法律案:文部科学省 まずはしっかり読み込もうとプリントアウトしたら… げ!法律案原文は、スカスカのA4が43枚も出てきちゃった!事務さんに怒られそう…。 んで、特に『特殊学級』に関する部分を引用&解説してみましょう。 第75条第1項中「特殊学級を」を「特別支援学級を」に改め 『「特殊学級」という名称は、もう

    2006-03-08
  • 「障がい者」 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校

    この“ここだけの話”では、一貫して「障害者」という表記をしています。理由は、 「障害者」はpersons with disabilitiesを意味しているのであり、obstructed and spoiled personsという意味ではないと考えているから。 法令用語、つまり公式な日語として通用している表記だから。 の2点です。言い方を変えれば“私は「障害者」という言葉・文字に差別を感じていないし、そういう意図もありませんよ”ということです。 ところで、「障がい者」と表記する自治体が一段と増えてきているみたいです。新聞報道によると、全国で30を超える地方自治体が「障がい者」という表記に切り替えているとのこと。地域性があるのかな?と、どうでもいいことが気になってしまい、ネット上で検索してみました。 A:自治体の方針として「障がい者」と表記するよう、条例等を定めたところ B:自治体の発行物

    「障がい者」 - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校
  • 2006-02-15

    自立活動「半分〜80枚の紙」 体育「サッカー〜ポストプレー」 (空き時間) (空き時間) 数学「両替〜100円・500円」 生活単元「学級遠足〜しおり作り」 独立行政法人国立特殊教育総合研究所とか、 東京都心身障害教育改善検討委員会とか、 障害保健福祉研究情報システムとか、いろいろなところで『特別支援教育コーディネーターとは何ぞや』と解説されています。 小・中学校の特別支援コーディネーターの定義としては… 特別な教育ニーズを有する子どもやその保護者に対して適切な支援を行うため、 ○小・中学校に設置された「校内委員会」を運営する。 ○学校内の教員間の連絡調整を行う。 ○外部の関係機関や専門家、エリア内の特別支援学校との連携調整役となる。 …というところですが、これじゃよく分かりませんね。 特別支援教育コーディネーターって、どんな仕事をする人? 該当の児童・生徒にどのような支援・配慮が有効かを

    2006-02-15
  • 2006-02-14

    自立活動「交流体育のTT」 (空き時間) 理科「ダイコン爆弾」 理科「ぶんぶんゴマ ファイナル」 生活単元「学級遠足〜決まり・持ち物」 生活単元「学級遠足〜しおり作り」 とある県の先生から、校特殊学級の概要についてのお問い合わせがありました。その先生の学級に在籍する知的な遅れのないアスペルガー症候群の生徒に対して、どのような支援ができるか、来年度に向けて検討する参考にしたいとのこと。 もしかしたら、役に立つデータになるかもしれないので、ここでも公開します。 情緒学級の生徒人数は? 男子1名。H18年度は男子2名になる予定。 知的学級と情緒学級、それぞれの教育課程(時数等も含めて)は? 知的学級 情緒学級 日常生活学習 5時間 自立活動 5時間 生活単元学習 3時間 生活単元学習 3時間 作業学習 2時間 作業学習 2時間 題材国語 3時間 題材国語 3時間 題材数学 2時間 題材数学 2

    2006-02-14
  • 特殊学級担任の“ここだけの話”「ある日、子どもは大人になる」

    学区内の小学校の校長先生が『一日校長』として、うちの中学校にやってきました。その校長先生が全校朝会で「いつから大人になるんだろう」という話をしてくれました。 ある日、子どもは大人になる 子どもは『ある日』をもって大人になる。それは、大人になろうと決意した日であって、大人というものは自然になれるものではない。 立志 大人になる日とは「志(こころざし)」を持った日である。「志」とは、『こういうように生きよう』ということである。“職業”ということも出来るかもしれないが、人のために、社会のためにどのように役立つか…ということが「志」である。「日一のコソ泥になろう」というのは「志」ではない。 アフガニスタンでドクターサーブ[先生様]と呼ばれ、1984年から23年以上も無料診療を続けている中村 哲氏を紹介 去稚心 大人になる日とは幼い心を捨て去る日である。優しくしてもらいたい、助けてもらいたい…そん

    特殊学級担任の“ここだけの話”「ある日、子どもは大人になる」
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