9月の自民党総裁選をめぐり、下村博文政調会長(67)は30日、立候補を断念した。 【国会議員情報】下村 博文(しもむら はくぶん)氏 人事権を握る菅義偉首相(72)が、出馬するなら政調会長を辞任するよう事実上迫り、抑え込んだ格好だ。総裁選で苦戦も予想される中、強気で巻き返しを図る首相の姿勢が鮮明になった。 「政調会長が出馬するなら、経済対策の取りまとめをお願いすることにはならない」。首相は30日、下村氏を首相官邸に呼んでこう通告。下村氏はこの後、記者団に「今の職務に専念する」と表明せざるを得なかった。 党内では、地元の横浜市長選すら大敗した首相に対し、中堅・若手を中心に「菅首相のままでは衆院選を戦えない」との声が広がる。各派は首相支持をにじませながらも様子見の構えで、派閥として態度決定したのは石原派だけだ。 首相は30日、二階俊博幹事長とも官邸で会い、経済対策の策定を指示した。新型コロナウ