「擁壁のひび割れや傾きはもちろん、道路そのものも歪んでいて、1メートルを超える亀裂がいくつもあった。この1年間で、何人もの住民が市役所に危険だと訴えていたんですよ……」 【画像】住宅街に押し寄せた大量の土砂 と、松山市役所への不信感を訴えるのは、“事故現場”近くの住民だ。 7月12日、愛媛県松山市の土砂崩れは悲惨な結果となった。崩れた斜面は、松山城がある城山のもので、幅50m、長さ300mにわたって土砂が流れ落ち、城址公園下の集合住宅や民家を直撃した。土砂に埋まった木造住宅に住んでいた90代と80代の両親と、40代の息子の3人が亡くなった。 「崩れたのは警察や救急の緊急車両や工事車両が通る緊急車両道路の脇です。2023年7月の集中豪雨で崩れたため、今月から擁壁の撤去と補修作業をまさに開始しようとしたところでした。 現在はブルーシートが被せられていますが、松山市は先月末から断続的な大雨に見舞