過激派組織「イスラム国」(IS)の性暴力を告発し、今年のノーベル平和賞に選ばれたイラクの少数派ヤジディ教徒、ナディア・ムラド・バセ・タハさん(25)には、同じ被害に遭った多くの同胞がいる。ISが拉致したヤジディ教徒の男女は6千人超に上る。性奴隷とされ、尊厳を砕かれた女性たちは癒えぬ傷を抱えたまま、つらい日々を送っている。 イラク北部の地方都市シェイハンの住宅地に、目立たぬその民家はあった。ISの性奴隷とされ、古里に戻れないヤジディ教徒の女性たちのために、地元のNGO「ニナワ・ヤジディ社会チャリティー」が運営するシェルターだ。 主婦ゼレさん(27)は2016年から、長女(10)、次女(7)、長男(3)の4人で身を寄せる。「1人でいると怖くてたまらない。あの苦しみは絶対に忘れない。彼らを殺してやりたい」。今月上旬、朝日新聞の取材に、ISによる人身売買で、戦闘員6人の「妻」にさせられた経験をとつ
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