前回まで「必然か拙速か、外国人の国内就労」と題して3回掲載した。今回からは続編として「外国人就労の落とし所」と題し、5回にわたって解説していこう。 けっこう厳しく管理されている技能実習制度 外国人就労の公的な仕組みといえば、「外国人技能実習制度」が頭に浮かぶ人は多いだろう。この仕組みは、本音はともあれ、途上国の実習生に日本で技能を教え、それを母国に持ち帰ってもらうという、国際貢献事業を設立の趣旨としていた。 ところが、この制度下で実習生の事故や虐待、失踪などが起こり、非難が渦巻くことになった。 ただ、制度自体も、発覚した問題に対応して、進化・厳格化を重ねてきた経緯がある。そして、26年間に及ぶ制度運用により学ぶべき教訓も多々蓄積した。結果、この制度を使用する企業からは、「これほど厳しい仕組みはない」と不満の声が漏れる。 こうした点について、改めて振り返り今後に生かす必要があるだろう。 頭ご