上記のシナリオの前提条件として「ロシア政府が国内外のインターネット通信を遮断できる」ということと、「それによって国内外のビットコインノードが一切通信できなくなる」という結果が必要ですが、この前提にいくつか問題があります。 まず、ロシア政府が大規模な混乱なくインターネット遮断を行えるのか、という問題があります。例えば、外国にホスティングされているサーバーやクラウドに依存したソフトウェアは動かなくなるため、よほど準備をしても思わぬところで大きな混乱が生じるなどしそうです。 それでもインターネット遮断を行う国家はときどきあります。例えば今年1月には、カザフスタンでの反政府デモに対する鎮圧の際に、一週間ほどカザフスタンのインターネットが遮断されました。しかしこれは国内外の遮断ではなく、アクセス自体の禁止というより単純で弊害の大きい手段を取りました。これでは確かにビットコインを使うことはかなり難しい