自宅のパソコンで「千人計画」と検索したら、なぜか自分の名前が出てきた――。中国内陸部にある雲南大の助教、島袋隼士さん(33)は10月、フリー百科事典「ウィキペディア」の千人計画のページを見て、目を疑った。「参加者リスト」に自分の名前が載っていたからだ。千人計画には一度も参加したことがないのに。どうして? 突然の「デマ」騒ぎに遭遇した島袋さんに体験談を聞いた。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】 千人計画とは、中国政府が海外在住の研究者を国内に招請するプログラム。日本学術会議が積極的に協力しているとの誤った情報が出回り、一気に注目を集めた。 中国在住の研究者である島袋さんも千人計画のことが気になり、パソコンでウィキペディアを閲覧した。すると、「千人計画に参加した日本人」という項目に「島袋隼士」という名前があった。 「あれ、よく見る名前があるなあ。自分の名前だ。僕っていつから千人計画に参加