国内外で大規模なサイバー犯罪が増えている。昨年1年間の日本の被害額は220億円という推計があり、海外では石油のパイプラインが止められるなど被害が深刻化している。一方で、日本のサイバーセキュリティ人材は19万人も足りないといわれ、喫緊の課題となっている。このギャップをどう埋めるのか。セキュリティ対策を学ぶ企業人と、育成に取り組む専門機関を取材した。(サイエンスジャーナリスト・緑慎也/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 9月下旬の日曜日、神奈川県横浜市の情報セキュリティ大学院大学(以下、情セ大)の一室。4、5人のグループそれぞれが、朝9時からオンラインで議論をしたり、パソコンのモニターでデータを確認したりしていた。あるサイバー攻撃で情報が流出した事象の分析を進めているのだ。一人の学生がグループを代表して発言する。 「(サーバーの)ログに記載されている時刻を見ると、おそらくこのネット
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