日本のソフトウェア開発は正念場に立たされています。一向に減らない仕様の変更や、リリースの度に発生するトラブルによって企業も大きなダメージを受けています。そこには、かつて80年代に築いた「品質大国」の面影はどこにもありません。わずか15年で失ってしまった。 評論家諸氏に言わせれば、日本の品質は“まだまだ先進国の中では高い”という。だが、EUやNAFTA(アメリカ、カナダ、メキシコによる北米自由貿易協定)のような大きな市場を持たない日本の場合、ちょっとくらい品質が高い程度では競争力としては乏しい。第一、その程度ではすぐに追いつかれてしまいます。 それに、“まだまだ”という表現に、かつての様な特筆した状況にはないことを暗示しています。実際、日本のソフトウェアの開発現場は決して将来に希望を持てる状態ではありません。私の様なコンサルタントが忙しい状態というのは、決して望ましいことではないのです。でも