<本当に偏差値の高い大学へ行けば、将来の収入は高くなるのだろうか? 論壇誌『アステイオン』96号は「経済学の常識、世間の常識」特集。同特集の論考「しっかり稼げる大人にするには?──非認知能力の重要性」を3回に分けて全文掲載する> 将来、しっかり稼ぐ大人にするために、子供の頃にどのような教育を受けていればよいのだろうか。一番の近道は、「偏差値の高い大学へ行くことだ」と考える人は多いのかもしれない。本当に、偏差値の高い大学へ行けば、将来の収入は高くなるのだろうか。 偏差値の高い大学はどうかはさておき、大学へ行くこと自体は正しい選択だと言えるだろう。特に、近年、大卒の賃金プレミアム(大卒であることによって得られる賃金の上乗せ分)は高まっている[Oreopoulos & Petronijevic, 2013]。 しかし、「偏差値の高い」大学であるべきかどうかについては、研究によって結果が分かれてい
![「勉強だけ出来ても役に立たない」は負け惜しみではなかった──非認知能力の重要性(上)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5f9074c13c72fd48b76a240a0f0658eab2b33080/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fasteion%2Fassets_c%2F2022%2F06%2FiStock-1318950716-20220615-thumb-720x480-454043.jpg)