『現金に手を出すな 』(げんなまにてをだすな、原題:Touchez pas au Grisbi)は、1954年制作のフランス・イタリア合作映画。 フレンチ・フィルム・ノワールとも言われるフランス製ギャング映画の古典的名作で、主演のジャン・ギャバンの代表作の一つとされる。 パリの暗黒街に生まれ育ち、ギャングたちの実情を熟知した異色の作家であるアルベール・シモナンが1953年に発表した同名ベストセラー小説が原作で、シモナン自身も脚本に加わっているが、原作に比べるとストーリーは映画向けに簡略化されている。 仲間同士の仁義を重んずる昔気質のやくざ者と、彼らに手段を選ばず取って代わろうとする新興ギャングたちとの金塊争奪にまつわる闘争を主題に、老いを迎えた闇の世界の男たちの寂寥をも描いた、アメリカ製ギャング映画とは異質なタッチの作品である。ギャング映画に付き物の銃撃戦などアクションシーンも含まれるもの