2009年10月04日15:17 カテゴリ医療 過つは人の常 許すは神の業 To err is human, to forgive divine (Alexander Pope "An Essay On Criticism," 1711) ここ数日、「許す」という行為の不思議さについて考え続けている。 きっかけは、ニュースで、17歳の一人娘を交通事故で失った母親の話を見たことだった。大学生になったばかりの娘は、信号無視の車にぶつけられて亡くなったのだが、事故の原因は運転手が携帯電話を操作していたことにあった。母親は、娘の「仇を討つ」ために、運転中の文字通信操作を禁止する運動に取り組み、ユタ州で新たな州法を成立させることに成功した。 この母親の偉大さは、新たな州法を成立させたことにとどまらなかった。たった一人の子供を「殺された」というのに、事故を起こした運転手(19歳)に対しては、裁判の際、