ヒトの皮膚常在菌の一種、アクネ菌がブドウにも存在することが明らかになった。 これは、動物病原体の植物への宿主移行が確認された初めての例であり、アクネ菌の存在がブドウの栽培化に貢献した可能性も出てきた。 Credit: THINKSTOCK ティーンエイジャーの悩みの種であるニキビ。その原因の1つであるヒトの皮膚常在菌「アクネ菌(Propionibacterium acnes)」が、ブドウの木にも宿っていることが判明した。これは、ヒトの病原細菌が別の生物界の宿主に寄生するようになったことが確認された最初の例である。今回見つかった新型のアクネ菌は、ブドウの細胞の中でしか生きられない細胞内共生細菌とみられることから、このアクネ菌がブドウに適応したことによってブドウの栽培化が成功した可能性も示唆される。 この成果は、イタリアの研究チームによって、2014年2月Molecular Biology a