米ウィーワークの新規株式公開(IPO)の目論見書は、同社の財務モデル構築に必要な情報が欠けていると、IPOの分析に特化したアナリストが指摘した。 トライトン・リサーチのレット・ウォレス最高経営責任者(CEO)はウィー・カンパニーについて、ユニットエコノミクス(顧客1人当たりの採算性)を隠すため多大な努力を費やしたに違いないと分析した。ウィー・カンパニーのIPOは今年2番目の規模となる見通しで、調達額は約35億ドル(約3720億円)と見込まれている。 ウォレス氏はインタビューで、「IPOの目論見書は難読化の傑作だ」とし、「基本的な事実がポジティブなのであれば、そこまで手間を掛けて理解できないようにする必要があるだろうか」と疑問を投げ掛けた。 トライトンは企業IPOの評価要素の1つとして難読化指数と同社が呼ぶ指数を用い、テクノロジー企業のIPOにおける勝者と敗者の予想で優れた実績を残している。