ルアーの起源は食器のスプーン、日本語で言うさじらしい。 果たして本当に人間が使う食器を魚が口にしてくれるのだろうか。 まことしやかに囁かれる逸話を検証するため、池で、川で、海で、決してあきらめない心を胸にさじを投げまくってきました。 (平坂 寛) スプーンはルアーのご先祖様 ルアーという釣具をご存知だろうか。木やプラスチック、あるいは金属などで小魚を模して作った疑似餌である。これを水中で「おいしい小魚ですよ~!」というイメージで泳がせてやると、腹を空かせた大きな魚が飛びつき、釣り餌を用いることなく釣り上げることができてしまうのだ。 こんな便利アイテムであるルアーの成り立ちについては諸説あるが、その中で最も有名な逸話はこのようなものである。 ヨーロッパ(どこの国だったかは失念。)のとある湖にボートを浮かべて食事を楽しんでいた釣り人が誤って湖にスプーンを落としてしまった。すると湖底に沈んでいく