「なぜ先人たちはこれを食べようと思ったのか」。 ウニとかふぐとかエスカルゴとかいろいろあるけど、わたしの考えるナンバーワンはこんにゃくである。 そもそもこんにゃくの原料となるこんにゃく芋は、芋とは名がつくものの、他の芋とはちがい文字通り煮ても焼いても食べようがない困ったさん(芋)。 なんでも、こんにゃく芋には棘のような形をした硝酸カルシウムが多分に含まれているため、かじった途端にその棘が口内の粘膜に突き刺さり、激痛がはしるのだという。 けれど諦めきれない先人たちは考えた。 ※参考:硝酸カルシウムの結晶 昔ながらのこんにゃくの作り方 1. 芽を取り除き、生のままor茹でて皮をむいたこんにゃく芋をすりおろす (このとき素手で触れるとかぶれるので要注意) 2. 水をくわえて火にかけ、粘りが出るまでよく練る 3. 灰汁(灰をお湯で溶いた物)を加える 4. 型にいれて冷やし固める 5. たっぷりの湯