地球観測衛星だいち3号を載せ、打ち上げられるH3ロケット1号機。2段目エンジンが点火せず失敗した=7日午前10時37分、鹿児島県南種子町(共同通信社ヘリから) 日本の次世代ロケット「H3」は、民間企業からの衛星打ち上げ受注増を狙い、従来と異なる多様な新手法を導入。徹底的に効率化を進めていた。打ち上げ失敗の原因究明をする上で、こうした効率化の影響がなかったかの検証も必要になる。 H3で最も特徴的なのが、部品の調達だ。これまでは、専用のものを一から開発していたが、既成の民生品を利用することに方針転換。電子部品の約9割に、自動車用を転用するなどした結果、打ち上げ費用を従来の主力機H2Aの半分に減らした。また、機体の組み立て作業期間も、ライン生産の強化のほか、3Dプリンターの導入などで、従来の1カ月を半分に短縮した。 このほか新開発の主エンジン「LE9」は、部品数が減り構造が単純になったことで低価